航空中央音楽隊、札幌交響楽団と合奏
旭川地本(本部長・高田1陸佐)は5月13日、札幌コンサートホールKitara大ホールで実施された「札響シンフォニックブラス2023」に高校生を引率して鑑賞した。札幌交響楽団は1961(昭和36)年に発足。北海道唯一のプロ・オーケストラとして「札響」の愛称で親しまれている。
演奏会は「今年はオール吹奏楽!」と題して全編吹奏楽プログラムで行われ、指揮に秋山和慶氏、スペシャルゲストに航空自衛隊航空中央音楽隊(指揮=演奏班長・芳賀3空佐)が招かれた。
観客は学生らの吹奏楽関係者が大半を占め、その興味の先は、2023(令和5)年度全日本吹奏楽コンクール課題曲、行進曲「煌めきの朝」、ポロネーズとアリア~吹奏楽のために~、レトノ(23年度全日本吹奏楽連盟委嘱作品)、マーチ「ペガサスの夢」の4曲。それぞれにワンポイントトーク付きで、秋山氏と司会者から演奏間にアドバイストークが行われた。客席では、楽譜にメモを取る学生の姿も見られ、興味深いアドバイスとなった。
参加した旭川実業高校吹奏楽部部長で3年の治部(じぶ)琉仁君(りゅうじん)は、「吹奏楽の定番曲や課題曲など、聴きたかった演奏をすてきなホールで聴くことができ、感動しました。中でも歌劇トゥーランドットのきれいなサウンドが心に残っています。また機会があれば聴きたいです」、また、旭川志峯高校吹奏楽部2年の福井里さんは、「Kitaraで演奏したことはあっても客席から聴いたことがなかったので、ホールの響きとプロの演奏にとても感動しました。演奏の最後の余韻がとてもきれいで、自分たちの演奏でもできたらいいと思います」とそれぞれに感想を語った。
札響と航空中音の合奏で進められた演奏会は、美しく透明感があり、力強いサウンドに終始、たくさんの拍手が鳴り響いていた。
旭川地本は「今後も音楽隊の魅力を発信し、音楽科職種希望者の獲得につながる努力を続ける」としている。
<編集部より>
本日1面はいつも趣向を凝らした活動を届けてくれる旭川地本の報告を紹介します。アリーナ型の「札幌コンサートホールkitara」大ホールには、札幌交響楽団とゲストの航空自衛隊航空中央隊の華麗なメロディーが響いたことでしょう。地本が引率した高校生、それも吹奏楽部などに所属する生徒たちならなおさら、感動ものだったに違いありません。
野球を始めた少年は、プロ野球やWBCなどで活躍する日本代表選手たちの姿を見て憧れ、「自分も」と思いを強くします(同じ野球でも、自分はまったく違う方向に行ってしまいましたが…)。音楽が大好きな高校生が「お手本」の迫力に魅了され、音楽科職種への道を選択してもらうことを願わずにはいられません。
今回のホールはHPによると、巨大な音響反射板や美しい曲線の客席と壁面が施されているそうです。最高の場所にプロの演奏。何でもそうですが、技術の高さを知る(見る)にはやはり生に勝てるものはありません。
本日は「地本の活動に音楽隊が支援」という特集で、3つの地本の活動を紹介しています。それぞれに音楽隊の存在感を際立たせてくれる内容となっています。ぜひ、デジタル版でご覧ください。
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