防衛日報をご愛読の皆様に謹んで新春のごあいさつを申し上げます。旧年中は、航空自衛隊に対し格別のご高配を賜り、誠にありがとうございました。

 昨年、中国による力を背景とした一方的な現状変更の試みなどの拡大、北朝鮮による度重なる弾道ミサイルなどの発射、ロシアによるウクライナ侵略といった厳しい安全保障環境の中、航空自衛隊は、わが国の平和と安全を守るため、いかなる事態にも対応できる態勢の維持、練成訓練などに取り組むとともに、宇宙作戦群、偵察航空隊や入間病院を新編するなど、新たな態勢(体制)を構築しました。

 また、宇宙分野も含めた日米間の連携も進展させるとともに、さまざまなレベルでの防衛協力・交流を実施し、望ましい安全保障環境創出のための各国との協力を推進しました。

 本年は、昨年12月に策定された新たな「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」に基づき、防衛力を抜本的に強化するための体制(態勢)整備を進めていくための重要な年となります。特に、航空および宇宙に関する防衛力の質・量の強化を加速しつつ、高脅威環境下における強靭(きょうじん)かつ柔軟な運用により粘り強く戦力を発揮できる態勢(体制)を構築していきます。

 また、日米同盟の抑止力・対処力のさらなる強化のため、各種共同訓練やさまざまなレベルにおける協議などを積極的に実施し、実効的な相互運用能力を向上させ、宇宙を含む日米防衛協力を一層深化させていきます。

 さらに、「自由で開かれたインド太平洋」の維持・強化のため、友好国などへの関与の質的深化、量的拡充を図り、多角的、多層的な2国間および多国間での防衛協力・交流を積極的に推進していきます。

 結びに、本年も引き続き、航空自衛隊に対する変わらぬご厚誼を賜りますとともに、本年がさらに夢と希望にあふれた良い年になるよう、防衛日報社のますますのご発展とご愛読の皆様のご健勝とご多幸を祈念し、新年のごあいさつと致します。


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画像: 強靭かつ柔軟な運用態勢に|航空幕僚長

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