謹んで新春のお慶びを申し上げます。旧年中賜りました数々のご支援、ご厚情に対し、海上自衛隊を代表しまして心より御礼申し上げます。

 海上自衛隊は、昨年、創設70周年を迎え、国際観艦式を始めとするさまざまな関連行事を挙行し、国内外に海上自衛隊の威容を顕示するとともに、その存在感も十分に示すことができました。

 また、海賊対処行動やインド太平洋方面派遣(IPD)に代表される各種の海外展開活動を通じ、国際社会に対するプレゼンスを維持し、ハワイから太平洋島嶼(しょ)国を経てソマリア沖に至る広範な海域において、戦略的な関与を継続し、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に貢献して参りました。

 実任務においては、今この瞬間においてもわが国と世界の平和と安全を守るため、多くの隊員が家族のもとを離れ、国内外各地で粛々と任務に従事しており、わが国周辺の海空域における常続的な警戒監視活動に加え、弾道ミサイルに対する警戒を寸分の隙(すき)もなく継続しております。

 さて、現在のわが国を取り巻く安全保障環境は、ロシアによるウクライナ侵略、中国による東シナ海や南シナ海における一方的な現状変更の試みや台湾周辺海空域での弾道ミサイル発射を伴う大規模軍事演習、北朝鮮による核・ミサイル開発や異例の頻度での弾道ミサイルの発射に象徴されるように、かつてないほど激しく揺れ動いており、一層厳しさと不確実性を増しております。

 海上自衛隊としても、こうした力による一方的な現状変更の試みや法の支配への挑戦を抑止し、各種事態に適切に対処するため、「持続力」と「スピード感」をもって海上防衛力の抜本的強化を図って参ります。

 海上自衛隊は今後とも「自由で開かれたインド太平洋」の実現に資するため、国際情勢の荒波に立ち向かい、これを乗り越えていくべく、隊員一丸となって力を尽くして参ります。

 本年も変わらぬご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。


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海上自衛隊
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画像: 「持続力」と「スピード感」を|海上幕僚長

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