【2022年9月22日（木）1面】
2年連続の中止をはねのけて－
旭川地本（本部長・高田1陸佐）は8月末、空自航空中央音楽隊が実施する北海道旭川公演に協力した。演奏会はコロナ禍により令和2、3年度と連続で中止になったものの、音楽隊から「約束は守ります！」の情熱ある連絡が入り、実現。まさに「三度目の正直」となった。
思いを届けた3日間
北海道公演は、8月27日に名寄市の市民文化センターで同市、同市自衛隊後援会、なよろ舞台芸術劇場実行委員会による共催を皮切りに、翌28日は美深町の文化会館でCОM100文化ホール自主事業実行委員会の主催で開催。最終日の29日には、「旭川市民文化会館」で開催された。
また、期間を通じて旭川地本広報大使のシンガーソングライター、浅井未歩さんとの共演もあり、盛り上がりを見せた。
旭川地本広報大使も務めるシンガーソングライターの浅井未歩さん
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音楽隊は、8月25日に東京を出発。大洗港からフェリー移動となったが、この日のフェリーは大の音楽好きで知られる名物船長の当番日で、トランペット奏者でもある船長は船内放送で空自中音の乗船を紹介。思わぬサプライズは、ツアーの成功を予感させる最高のスタートとなった。
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最終日の旭川公演は、市制施行100年記念協賛事業として「青少年のためのコンサート」と設定。旭川近郊中・高生の吹奏楽部などの生徒が招待され、一部が一般開放。音楽隊演奏班長の芳賀３空佐と原田2空尉が指揮を務めた。
プログラム第1部は、吹奏楽オリジナル名曲集アメリカ編として「ゴッド・スピード」、「ダコタ・ラプソディ」「アーデンの森のロザリンド」「アルメニアン・ダンス・パートⅠ」を披露し、質の高い音色で聴衆を魅了した。
続く第2部では、ポップス・イン・ブラスと題して国内外のポップスを中心に演奏。ブルーインパルスを表現する「ドルフィン・イン・ザ・スカイ」「グリーン・ヒル」では北海道北見市出身の藤澤３空曹によるユーフォニアム独奏後、浅井さんをステージに招き、ジャズ風にアレンジした「星に願いを」「インディゴ・クラウド」「ダンシング・クイーン」で会場は最高潮に。
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旭川市長から感謝
アンコールでは、再び浅井さんが音楽隊の演奏でオリジナル曲「涙のさきに」を演奏会初披露となるアカペラバージョンで熱唱した。
引き続き、旭川市観光大使でもある浅井さんは旭川愛を熱弁。招待者の今津寛介旭川市長に呼びかけをしてステージに招くサプライズを演出すると、今津市長は、20年ぶりの旭川公演に謝意を述べるとともに、たくさんの子供たちに素晴らしい演奏を聴かせてもらったことに感謝し、「軍都として発展してきた旭川市と防衛省・自衛隊の懸け橋となり、地域のためにしっかり頑張っていきたい」と抱負を語った。
最後に、浅井さんはオリジナル曲「愛していますあさひかわ」をパワフルに歌い、旭川愛を存分に伝えた。
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歌声を届ける浅井さん
生徒「来て良かった」
浅井さんの出身校、旭川実業高校吹奏楽部部長で打楽器担当の五林七海さんは、「初めて自衛隊の音楽隊演奏を聴きました。迫力があって、この編成で出している音とは思えない。先輩が活躍する姿を見て、自分も頑張ろうと思いました。来て良かったです。11月に開催する定期演奏会に向けて大変励みになりました」と感想を述べていた。
また、来場した生徒たちからは「鳥肌が収まらない」「めちゃくちゃ、カッコいい」の声も聞かれた。
旭川地本も広報ブースを出展し、自衛隊の魅力を来場者に伝えつつ、3年の思いを込めた演奏会を成功裏に終了した。
3日間の演奏会で多くの道民を魅了した
