【2022年4月22日(金)2面】 <熊本>陸自8師団8施設大隊(大隊長・佐藤2陸佐)はこのほど、大矢野原演習場で令和3年度「師団施設技術集合訓練」を実施した。訓練は、今年度で20回目の実施。21個部隊計64人の他職種の隊員に対し、「実爆課目」での爆破の研修、「築城課目」での陣地構築・障害構成に関する教育を実施し、8師団の施設技術能力の向上を図った。
「実爆課目」では、無線起爆装置を用いた指向性散弾の発火、ロックラックを使用した琉球石灰岩の破砕、対戦車地雷による大型ダンプへの威力確認を実施した。
他職種の隊員に対し、各器材、爆破薬の使用方法を普及するとともに、爆破による破壊威力を体感させ、これらの有効性の理解を図った。
「築城課目」では、陸曹の隊員に対し、地上設置型掩(えん)体資材、ボックスカルバートなどを活用した陣地構築作業と、これに対する幹部の隊員に向けた工程管理教育、実習により工事管理の標準化を図ることができた。
障害構成では、偽障害・偽陣地の設計一案の提示、情報・機動・火力と障害の連携に関する教育を実施し、全職種が共通して持つべき施設事項の教育・普及を図った。
8施設大隊は「訓練の成果で、陣地構築における基礎的事項、各部隊小隊長要員の工事管理能力の底上げの必要性を確認できたため、演習場定期整備などあらゆる隊務を活用し、基本と応用の双方のさらなる練度向上を図っていく」としている。