【2022年3月17日(木)1面】 激励会、部隊見学、首長訪問、説明会…。気鋭の入隊予定者が今年も多くの支えを受けて新たな世界へと飛び出す。日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増し、日本列島は災害が相次ぐ。そして、コロナ禍。日本を護るため、自衛隊の明日を担う予定者への期待は膨らむばかりだ。企画「覚悟を持って-入隊予定者たち」では、全国の地本から寄せられた行事の様子と予定者の決意の言葉などを5回にわたって紹介する。
「八幡平市出身の誇りを胸に入隊します」|岩手地本
岩手地本(本部長・武本1陸佐)は2月26日、八幡平市役所で行われた同市主催の入隊予定者激励会に参加した。激励会は新型コロナウイルス感染予防を徹底。一般曹候補生で入隊予定の3人とその家族が参加した。
はじめに、佐々木八幡平市長から「2日前にロシアによるウクライナへの侵攻があり、国防の重要性が改めて認識されました。その国防の任を志願した皆様に心より敬意を表します。身体に気を付けて、日々の訓練に頑張ってください」と激励の言葉があり、主催者と協力団体から記念品が贈呈された。
これに対して、入隊予定者代表が「八幡平市出身の誇りを胸に自衛隊に入隊します。私たちを支えてくれた家族、地域の皆様方、岩手地本の方々のご期待に応えられるよう、目標に向かって日々精進し、立派な自衛官になりたいと思います」と抱負を述べた。閉会後には写真撮影が行われ、入隊予定者たちは市職員や協力団体からの激励に笑顔で応えていた。
岩手地本は「引き続きあらゆる機会を通じ、自治体、関係協力諸団体、それぞれの地域と密接な連携を図り、将来の国防の要となる入隊・入校予定者を送り出していく」としている。
「国のため、人のために全力」|京都地本
京都地本(本部長・巻口1陸佐)は2月21日、宇治田原町が実施する自衛隊入隊激励会に参加した。激励会は、海自に入隊予定の小林俊介さんを、西谷信夫町長、山下康之副町長、大久保自衛隊協力議員連盟会長らから激励してもらうのが目的。
まず、西谷町長が「国家の主権を守るという崇高な使命を自覚し、初志貫徹して立派な自衛官となってください」と激励したほか、大久保会長から花束が、隊友会綴喜(つづき)支部から激励品(身だしなみセット)がそれぞれ贈呈された。
また、巻口本部長も「国を守る重要性を認識し、宇治田原町の代表としてしっかりと学んでください。町の皆様は、引き続き温かく見守ってください」と激励した。
小林さんは「宇治田原町で育ったことを誇りに、国のため、人のため、全力で頑張ります」と力強く語った。
京都地本は「これからも自治体、地域社会との連携を密にし、入隊予定者を全力で応援したい」としている。
2月22日には、京田辺市が実施する激励会に参加した。激励会は、入隊入校予定者4人を上村市長、自衛隊家族会京田辺地区会長に激励してもらうのが目的。
上村市長が「京田辺市民であることを誇りに、心身ともに素晴らしい自衛官に育ってください」と激励。自衛隊家族会京田辺地区会長が、「上司や先輩が親身になって面倒を見てくれる。安心して入隊してください」と祝辞を述べ、激励品(靴磨きセット)が贈呈された。巻口本部長は「支えてくれた家族に感謝し、それぞれの力を発揮して頑張ってください」と激励した。
陸自入隊予定の白川健大さんは、「国のために仕事ができることがうれしい半面、身が引き締まる思いがある。少しずつ成長して頑張りたい」、同じく陸自に入隊予定の〓冨虹さんは、「叔父の災害派遣で命がけで人を助ける姿を見て自衛官を志しました。家族の支えがあってここまでこれたので、周りへの感謝を忘れずに頑張りたい」と述べた。
市長「使命を達成してほしい」|山口地本
山口地本(本部長・西村1陸佐)は2月7日、萩市総合福祉センターで開催された令和3年度「萩市自衛隊入隊者激励会」(山口県自衛隊家族会萩支部主催)を支援した。激励会には、今年春入隊予定の8人と家族、来賓らを招き、晴れの門出を祝った。
はじめに、主催者代表で自衛隊OBでもある藤田安範萩支部長のあいさつの後、田中文夫萩市長が「自衛隊がいなければ、今の日本の平和、安心・安全は考えられません。諸君は自衛隊員としての使命を達成してほしい」と熱く激励した。
また、地本長が「不安と期待が入り混じり、何か落ち着かない時期かと思います。入隊後は自衛官として必要な知識、技術、体力を身につけるための教育を受けることになりますが、段階的にレベルアップしていくので安心してください。笑顔で着隊されることを楽しみに待っています」と先輩としてエールを送った。
この後、会場では防衛大臣からの激励メッセージが上映され、入隊予定者が入隊へ向けた決意を述べて激励会を終了した。
「立派な自衛官になる」|福島地本
福島地本郡山地域事務所(所長・浅木1陸尉)は、令和3年度入隊・入校予定者激励会(主催各自治体、自衛隊家族会)を、新型コロナウイルス感染防止対策を徹底して支援した。
2月22日は小野町の2人、同25日は天栄村の2人、3月4日は三春町の2人の入隊・入校予定者が、それぞれの各町村役場などで行われた激励会に緊張の面持ちで参加した。
入隊・入校予定者に対し、町長、村長、家族会会長から温かい激励の言葉と記念品の贈呈があり、副本部長も激励。入隊・入校予定者からは、お礼の言葉と「立派な自衛官になる」という強い決意の言葉を聞くことができ、入隊・入校後の活躍する姿が想像された。
福島地本は「今後も主催してもらう各自治体、各自衛隊家族会と連携し、新型コロナウイルス感染防止対策を講じながら、入隊・入校予定者とその家族をフォローして着隊に結び付けていく」としている。