【2022年3月8日(火)1面】 沖縄地本(本部長・坂田陸将補)は2月12日、地本庁舎で女性限定講習を行った。講習は、過去のイベントなどで聴取した女性の募集対象者の不安事項を解消するのが目的で、採用予定者9人が参加。今回は、初の試みとして「Girls ワークアウト」と称し、自衛隊に入隊するまでに体力要素を向上させるための「体力改善プログラム」を説明。採用予定者の不安の解消に努めた。
腕立て伏せは、まず「1回」
ストレッチの効果を知る
プログラムを考案したのは、自衛隊体育学校出身の元レスリング全日本チャンピオンで、トレーニング方法を熟知した自衛官アスリートの田村3佐(総務課企画渉外班長)。
受付終了後、広報室長の辻原2陸佐が企画の趣旨や沖縄地本としてのフォローなどを説明し、「少しでも現在の不安を解消し、安心して自衛隊に入隊してほしい」と話した。また、広報係の渡邊陸曹長は、企画内容やコロナ感染防止対策の説明を行い、「自衛隊を知ることや自分自身の不安要素を取り除くことで、気持ちを楽に自衛隊生活がスタートできます」と補足。参加者たちは安心した様子だった。
【Girlsワークアウト】 講師の田村3佐、助手の広報係の清田事務官でプログラムを実施。体育学校の説明で場を和ませた後、自衛官として体力の必要性、入隊後の体力検定の目標や入校時の問題点を説明した。
この際、「腕立て伏せが全くできない方が多数います。入隊までに目標1回。1回できるのと、できないのとではスタートラインが違います。入隊までに1回を意識しましょう」と強調。その後にストレッチの効果や腕立て伏せなどの練成要領を、実技を交えながら説明した。参加者は、メモを取ったり、積極的に質問するなど、真剣に取り組んでいた。
【女性自衛官と懇談】沖縄地本に所属する入隊5年目の隊員から子育て中の隊員まで幅広い年齢層の女性自衛官と懇談。終始リラックスした様子で話が進んでいった。
【陸空自採用予定者の2グループに区分】 陸自グループでは、援護係の前畑1陸曹が退職自衛官の再就職や自身の子供の自衛隊入隊に関する経験談を交えながら、女性特有の疑問や悩みなどに回答。空自グループでは、募集係の岡村2空曹が、教育隊の班長経験を生かし、入隊携行資料を基に入隊後の教育や職種など、また、実際に着用しているTシャツなどの細部まで丁寧に説明した。
参加者からは「きょうから少しずつ運動を行っていきます。頑張れると思います」「自衛隊が少しわかりました」「職種・進路のイメージが広がりました」などの感想があった。
コロナ禍での実施となったが、参加者の自衛隊入隊後の不安の払拭や参考になったのではと感じた。
沖縄地本は「今回の『体力改善プログラム』をSNSで発信し、講習参加者以外の採用予定者にも伝えていくとともに、今後も一人でも多くの募集対象者が自衛官に志願したくなるようなイベントの企画・実行に努めていく」としている。