【2022年3月3日(木)1面】 宮城県が「震災10年」から半年後の令和3年9月11日付でまとめた「復興への取組」によると、主なインフラの復旧・復興状況では、道路施設や鉄道(県内在来線)は100%の復旧率となっている。
【道路】「気仙沼道路」の気仙沼港IC~唐桑半島ICが3年3月6日に開通したことで、三陸沿岸道路の県内全線がつながり、県北の重要な港である気仙沼港が仙台市と直結。水産業や水産加工業をはじめとする地域産業の復興を力強く後押しするとともに、沿岸被災地の経済の活性化や観光復興に大きく寄与するものと期待されている。
【鉄道】 震災で大きな被害を受けた東名駅と野蒜(のびる)駅の内陸移設工事が進められていたJR仙石線が平成27年5月30日に全線で運行を再開した。また、女川駅周辺の「まちびらき」に合わせ、同年3月21日にJR石巻線が全線で運行を再開した。
【コンテナ貨物取扱量(仙台塩釜港)】 震災前と比較すると、回復は約125%(平成22年1~12月↓令和2年1~12月)となっている。
【仙台空港乗降客】 震災前からの回復状況は、国際線が約145%(平成22~令和元年)、国内線が136%(同)。乗降客数は令和元年に震災前水準を上回ったが、2年は新型コロナウイルス感染症の影響で減少している。
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一方、生活環境では、被災者の生活再建を進め、安心して暮らすことのできる良好な生活環境の確保を目指した。
【応急仮設住宅】 3年8月31日現在の入居者数は13人(ピーク時から12万3617人の減少)、入居戸数は9戸(同4万7852戸の減少)。
【県外避難者】 3年8月11日現在で87人。ピーク時(平成24年4月)から9119人減少している。地方別では、関東が29人で最も多く、近畿、九州・沖縄、東北が続いている。
【災害公営住宅整備(事業着手戸数)状況】 進捗率は100%とすべて完成している(平成31年3月31日現在)。
【防潮堤などの復旧・復興事業】工事への着手は100%で令和3年8月末現在で約88%が完成している。このほか、漁港工事は100%着手、94%完成、河川施設は100%着手、94%完成、海岸保全施設は100%着手、93%完成、港湾施設は100%着手、96%完成など。
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このほか、「防災集団移転促進事業」「農地復旧」「治山施設(山地・海岸)」「土地区画整理事業」「海岸防災林」「園芸(園芸用ガラス室・ハウス復旧面積)」「漁船(復旧を希望する漁船)」など、多くの項目の進捗率が100%となっている。