元自衛官(11年勤務)俳優の蒼優馬さんがお答えします。
▼蒼優馬さんプロフィール
平成20年に入隊。陸上自衛隊で5年、海上自衛隊で5年、地方協力本部で1年の自衛官生活を終え、令和2年に俳優に転身。現在、部隊から舞台に活動の場を移し、俳優として活躍中。ご自身による紹介記事はこちら
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「銃」についての質問にお答えします
今回は、隊員が扱う銃についての質問に、元自衛官の俳優・蒼優馬さんが答えます。※質問者のアイコンはイメージです。性別を表すものではありません。
銃は入隊していつ撃てますか?(大阪府・中2)
小銃射撃は、教育入隊して約2カ月後に行われます。教育入隊してから実弾を使用した射撃まで、約2カ月間、銃について徹底した教育が行われました。
初めは部品の名称から、大きさ、性能、各諸元を徹底して覚え、定められた時間で分解や結合をしたり、取り扱いの試験もありました。
射撃姿勢の訓練や、空撃ちでの射撃訓練が始まると、「いよいよ(実射が)始まる!」とさらに気が引き締まりました。
初めての実弾射撃は、とても緊張しました。的に当たるかなという不安より、安全事項を厳守すること、号令と違う動きをしないことの意識が大きく、ひたすら予習復習しました。
一発目を撃った時の衝撃と音が想像以上で、一瞬呼吸を忘れてしまう迫力でした。初弾の火薬の匂いは今でも覚えています。
射撃ではほとんどの弾が的に当たっていました。小さい頃からモデルガンなどで遊んでいたのもありますが、照準訓練で教官の教えを忠実に守ったことが結果につながったと思います。
その日の寮は、射撃の話で持ちきりで、「次の射撃はお前に絶対勝ってやる!」「お前には負けん!」とみんなで盛り上がりました。
編集部が補足で「銃貸与式」についても聞いてみました。
初めて銃を手にした時は、改めて自衛官になったんだと実感しました。これで誰かを守るという責任感も大きかったです。「銃は自分を守り、人を守る物」と教わり、何よりも大切に扱うようにしました。
同期みんな、初めて銃を手にしたときは目を輝かせていました。それと同時に、同期を守り、同期に守られることもあるのだろうと複雑な心境になったのを覚えています。
このコーナーの回答は防衛省・自衛隊の公式のものではなく、あくまで僕個人の経験と知識に基づくものですが、皆さんの質問にできるだけ誠実にお答えしていくつもりです。自衛隊に関して気になることをどんどん聞いてください。
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