山口地本(本部長・西村1陸佐)はこのほど、山口県民に広く親しまれている山口の先人である「長州ファイブ」(長州五傑)を採用した地本独自の自衛官募集ポスターを作成した。7月1日には高校生への募集広報活動がスタート。地本では、県庁、萩市役所をはじめとする県内各地の掲示板などに掲示し、インパクトある募集広報を展開中だ。
長州ファイブこと長州五傑は、幕末から明治初期にかけての激動の時代に活躍。日本の近代化、工業化に功績を残した長州藩の若い5人の志士のこと。幕末に若さと勇気を持って英国に留学し、最新の知識、技術を学び帰国後、日本の近代化、工業化に大きな功績を残している。
山口地本では、「当時と時代は違うが、『若さと情熱』は共通するもの」として、現代の山口の若者に勇気をもって自衛官としての一歩を踏み出し、国防という崇高な任務に「若さと情熱」をもって取り組んでもらいたいとの思いがあり、「若さと情熱をいま」をキャッチコピーとした。
ポスターを作成した広報担当は、「あれ、なんだろう。『長州ファイブ』の自衛官募集ポスターだ」と思われるようなアイキャッチを意識して作成したという。
山口地本は「より多くの人が目にし、興味をもってもらいたい」としている。
【長州ファイブ】
山口県萩市観光協会の公式サイトによると、
・初代内閣総理大臣を務め、「内閣の父」といわれた伊藤博文
・初代外務大臣で「外交の父」として知られる井上馨
・工部卿を務め、「工業の父」といわれた山尾庸三
・造幣局長で「造幣の父」と呼ばれた遠藤謹助
・鉄道庁長官を務めた「鉄道の父」、井上勝―
の5人を指す。
日本が欧米列強の植民地化にあった幕末期、命がけで英国に渡った。彼らはそこで、欧米の近代文明を積極的に学び、帰国後、日本の近代化、工業化のかじ取りとして顕著な功績を残した。