陸自9音楽隊(隊長・佐々木1陸尉)は3月6日、青森市文化会館(リンクステーションホール青森)で「陸上自衛隊9音楽隊第42回定期演奏会」を開催した。定期演奏会は、自衛隊協力団体関係者や隊員家族に対し、音楽を通じて親近感を醸成するとともに、自衛隊と9師団に対する理解の促進を図るのが目的。佐々木隊長を演奏部隊長として、海自大湊音楽隊と東北方面音楽隊の支援を受けて実施した。
開催にあたり、新型コロナウイルス感染拡大防止策として入場時の手指消毒、検温、座席間隔の確保、演奏会中の一部ドアの開放による換気などを実施。また、入場者を招待制にして3密を回避した。
演奏会は「未来へ」をテーマに2部構成で実施。第1部は、国歌「君が代」から始まり、光の到来を表現した「オーロラの目覚め」、復興支援のために作られた「陽はまた昇る」のほか、どんなに過酷な出来事でも希望を持って乗り越えていけるようにとのメッセージが込められた「ブリュッセル・レクイエム」など、力強さときらびやかさを兼ね備えた演奏で聴衆を魅了した。
第2部では、生誕100年を迎えたアルフレッド・リード作曲の「百年祭讃歌」のほか、9音楽隊のクラリネット奏者、佐藤有紗陸士長をソリストとする「踊りあかそう」、大人気アニメ「鬼滅の刃」の楽曲メドレーなど全11曲を披露。最後の「サウンド・オブ・ミュージック」では、会場が熱気に包まれた。
演奏会終了後、聴衆を見送る音楽隊員に対し、「コロナ禍で行動が制限されている中、演奏会を心待ちにしていた」「すばらしい演奏だった。感動した」など、多くの感謝の言葉があった。
9師団は「聴衆と9音の熱意が一体となり、会場全体が温かい雰囲気に包まれていた。隊員も達成感を得て、演奏会を無事に終えることができた」としている。