【青森】弘前駐(司令・木原1陸佐)に関する記事を4本立てでご紹介します。(他写真18枚)
部隊の現状を総監に報告
10月21日、東北方面総監の原田陸将の初度視察を受けた。木原司令以下部隊長らの出迎えを受けた原田総監は、状況報告で駐屯地の概要と施設の整備状況を把握。弘前基本射場の改修(フラット化)や現在取り組んでいる生活・勤務環境の改善、女性隊員増加への対応を確認した。
引き続き施設巡視に移行。生活隊舎、60号隊舎屋上での地点指示の後、業務隊管理官倉庫などを視察。創意工夫を凝らし、適切に維持管理している隊員たちを激励した。巡視後は駐屯地会議室で幹部らと懇談会を行った。
安全にスキーを楽しむために
10月22日、大鰐町(おおわにまち)の観光振興への協力活動を実施した。活動は、積雪地訓練(スキー訓練など)で協力を得ている大鰐町との間で締結している「大鰐温泉スキー場環境整備の協力に関する協定」に基づき、毎年10月下旬に地域貢献の一環として行われており、39普連、9偵察隊、3普通科直接支援中隊、業務隊の隊員248人が参加した。
各部隊はグループごとに分かれ、朝から急峻なコース上の草や樹木などを伐採し、安全にスキーができるようにした。作業は順調に進み、昼近くには全ての整備を終了した。
有事に備えて共同訓練
39普連(連隊長・木原1陸佐)は10月27日、空自車力分屯基地とその周辺で令和2年度「車力共同訓練」を実施した。訓練は日米共同統合実動演習「キーン・ソード21」に併せて行われ、空自21高射隊と米陸軍車力通信所との共同基地警備訓練により事態対処能力の向上を図るため、実行動の場面を想定して緊急患者輸送と機能別の各訓練を行った。
緊急患者輸送訓練は、UH1多用途ヘリコプターを使用。空自隊員と米軍兵士が負傷した状況を想定し、人体外傷シミュレーター「トムマン」を用いて後送救護要領を演練した。
機能別訓練では、師団法務幹部が車力通信所の警護に関わる行動法令、武器などの使用基準に関する座学教育、許可なく駐屯地に入ろうとする者に対する捕獲要領の実技教育を実施。米陸軍による捕獲要領の展示も行われた。
「アグレッサー部隊」として任務完遂
39普連は11月3日から6日の間、岩手山演習場で第2次連隊練成訓練を行った。訓練は、12月上旬に実施されるFTC第15次運営に5普連(青森駐)が参加するにあたり、対抗部隊として攻撃行動を実施する2中隊と4中隊の練度向上を図るのが目的。2中隊と衛生小隊の訓練検閲を兼ねて実施した。
訓練では、5普連が構成した障害により前進が困難となった39普連2、4中隊が、企図を秘匿した機動と徹底的な火力によって突撃に成功。師団管内の普通科部隊の戦力向上に貢献した。
衛生小隊は小隊一丸となって作戦の終始を通じて負傷者の治療・後送を行い、連隊の人的戦闘力の維持・増進を図った。39普連は、「昨年度から参加のFTC、JRTC(米陸軍総合即応トレーニングセンター)、HTCでの経験を遺憾なく発揮するとともに、『アグレッサー部隊』としての任務を完遂した」としている。