【宮崎】都城駐43普連(連隊長・中尾1陸佐)新隊員特技課程後期教育隊は9月2、3の両日、福山演習場で新隊員59人の総合訓練を実施した。
2日午後6時、台風9号の影響による激しい雨風と雷の中、新隊員は35キロ行進を開始。小銃や機関銃をしっかりと保持し、約10キロの背のうを背負って前進した。
中盤の大休止では、身体を入念にケア。終盤は疲れ果てていたが、最後は力を振り絞り、3日午前5時ごろ、一人の脱落者も出すことなく完歩した。
同日午前7時、戦闘訓練に突入。攻撃を主体とした軽火器、迫・重迫撃砲の特性を生かした射撃と運動を連携させ、敵を撃破するための訓練を実施した。
中でも重迫撃砲は、陣地変換中に車両が大破したとの状況で、通常は車両で移動させる迫撃砲を人力により約1キロ移動させるハードな訓練を行った。
女性隊員の隈田原唯2陸士は「初めての35キロ行軍は、同期がみな男性隊員で、歩幅やスピードの違い、前期教育より10キロも長い距離に不安があり、歩き切れるか心配だった」と話し、さらに「雨に濡れた服の重み、足の痛みに耐えながら、同期で声を掛け合って完歩し、これまでにない達成感があった。戦闘訓練では弾薬手として大きな声を出し、自分を奮い立たせ、任務を達成することができた。これからも何事も諦めずに仲間と支え合い、切磋琢磨して成長し、立派な自衛官になる」と誓っていた。