【東京】陸自教育訓練研究本部(本部長・田中陸将)は6月30日から7月8日の間、矢臼別演習場で行われた令和2年度「北海道訓練センター(HTC)第1次運営」を担任した。訓練評価支援隊長の山下1陸佐を統制官として、2個の普通科連隊を基幹とする諸職種協同部隊が攻撃・防御の戦術行動を行った。
山下隊長は、統制センター編成完結式の訓示で「実動対抗演習が最大限の成果を獲得できるよう統制を実施せよ」「自己の任務・地位・役割を踏まえて積極的に行動せよ」を要望するとともに、3月の新編行事で教育訓練研究本部長から贈られた「輸攻墨守(しゅこうぼくしゅ)」を引用し、「攻める方も、守る方も知恵を尽くし、万策をもって戦える場(訓練環境)を提供すること」を基本理念として運営に臨むよう改めて隊員に徹底した。
攻撃部隊として、陸自唯一の機械化連隊である11普連を基幹とする11戦闘団、防御部隊として、富士訓練センター(FTC)の訓練史上初めて「対抗部隊の撃破」を成し遂げた39普連を基幹とする39戦闘団が参加し、9日間にわたり激しい攻防を繰り広げた。7月8日、統制官が所要の成果を収めたものと判断し、陸自最大級の実動対抗演習は状況を終了した。
訓練評価支援隊が統制する運営は、交戦用訓練装置による審判を基本とし、安全確保に必要な統制以外の制約は努めて排除。攻防いずれかの任務達成まで、あらゆる部隊行動が演練可能となっている。教育訓練研究本部は、その中で得られた教訓を収集・蓄積し、全国の陸自に普及する役割を担う。
◆関連リンク
陸上自衛隊 教育訓練研究本部
https://www.mod.go.jp/gsdf/tercom/index.html
連隊長 / 第11普通科連隊の紹介 / 陸上自衛隊 第7師団
https://www.mod.go.jp/gsdf/nae/7d/hensei/team/i/top/11i.html
陸上自衛隊 第39普通科連隊
https://www.mod.go.jp/gsdf/neae/hirosaki/hirosaki/custom1.html