海自幹部学校(学校長・乾海将)は、6月17日から28日の間、米海軍計画作成手順の普及を目的に「APNIC(Asia Pacific Navy Planning Process International Course)2019」を開催した。
APNICは、大規模災害などの事態に多国籍の海軍が共同して効率的に活動するために必要となる計画立案手順をインド・アジア太平洋諸国の海軍士官に教育するプログラムで、米海軍大学の教授陣が教育を担当し、幹校は取り組み全体を支援した。
今回はオーストラリア、バングラデシュ、イギリス、インドネシア、インド、日本、韓国、マレーシア、ニュージーランド、パキスタン、ペルー、フィリピン、スリランカ、タイ、ベトナム、米国の16カ国の大尉から中佐クラスの海軍士官ら40人が参加した。
乾学校長は開講式のあいさつで米海軍と海自の厚い信頼関係に根ざすこの取り組みの意義や必要性を強調した。
各国の士官たちは、1週目に計画作成の標準手続きに関する講義を受け、2週目に計画作成演習に臨んだ。演習は3グループに分かれ、大型ハリケーンで被災した架空の島の住民を救援するための計画を作成した。士官たちは計画作成手順の習得に取り組むとともに、積極的に参加者同士の交流も深めた。
幹学校長は修講式で、「インド太平洋地域の課題を解決するために、今回参加した40人が中心的な役割を果たしてほしい。APNIC修講者の絆が未来のインド太平洋の海上安全保障をより強固なものにする」と述べた。
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