画像1: 空自初の国際救助犬、基地に眠る|空自百里基地

 空自百里基地(司令・佐川空将補)7空団管理隊の警備犬キュー号(オス)が7月17日、胃捻転のため死亡した。9歳で、人間だと50歳くらいだった。

 キュー号は平成24年2月に中警団管理隊(入間基地)に配置され、ハンドラーと呼ばれる警備犬トレーナーの隊員と厳しい訓練を重ね、難関の国際救助犬認定試験に3回目で合格。空自で初めての国際救助犬になった。

 7空団管理隊には平成28年10月から配置され、毎日厳しい訓練を重ねて成長。真価を発揮したのは、平成30年7月の西日本豪雨災害の現場で、空自の警備犬として初めて災派活動に従事し、また9月の北海道胆振(いぶり)東部地震の現場でも昼夜を問わず活動した。

 キュー号は先天的に肌が弱かったが、過酷な環境下でも懸命に行方不明者を捜索する働きが認められ、防衛大臣から褒賞状と褒美が授与された。その後も災派が予期される大規模災害時には常に出動態勢を整えていた。

 ハンドラーとしてキュー号と苦楽をともにしてきた竹山曹長は「一番記憶に残っているのは、西日本豪雨災害での災派活動です。気温が35度を超える厳しい環境でも諦めることなく行方不明者を懸命に捜索するキュー号の姿に私自身が勇気づけられました」と話し、空自国際救助犬のパイオニア犬の死を悼んだ。

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