防衛省は12月2日、海自護衛艦「みょうこう」艦長に大谷三穂1海佐を充てる人事を発令した。海自の女性自衛官は約3000人、女性幹部は約440人で、うち1佐職は12人いるが、イージス艦の女性艦長は初めて。
大谷1佐は同日午前、海自北吸岸壁(舞鶴基地)に停泊中のみょうこうに着任。乗員約300人に対し、幕末の剣豪・山岡鉄舟の言葉とされる一源三流を挙げた上で、「いかなる時も、国家に奉仕するという崇高な任務に就いて、迷わず職務に邁進(まいしん)してもらいたい。今日をもって私は、みょうこう乗員という家族と、皆の家族という大所帯を背負っていくことになる。艦長として、身を挺して大家族を守っていく決意である。我々が任に就いているからこそ、日本国民が安心して眠れるんだということを胸に、苦労も楽しみも共にし、新たな航海に向けて出港しよう」と訓示した。
大谷1佐は大阪府出身。防大女性1期生として平成8年に卒業し、同25年に練習艦「しまゆき」、同28年に護衛艦「やまぎり」でそれぞれ女性初の艦長となった。
みょうこうは全長161メートル、基準排水量7250トン、速力30ノット。海自は、弾道ミサイル防衛(BMD)を担うイージス艦を6隻所有し、舞鶴基地には「みょうこう」と「あたご」の2隻が配備されている。
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「こんごう」型 DDG"KONGOU"Class 175「みょうこう」
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