『果てしなき追求』 - 11月22日(火)~11月25日(金)〈4日間〉

「果てしなき追求」劇場版公開! ブルーインパルス映画祭開催!in ミッドランドシネマ名古屋空港愛知県政150周年記念行事で名古屋の空をブルーインパルスが舞う!

youtu.be

 ブルーインパルスファンの間でも特に人気の高かった春山維彦3空佐(1番機)と園田健二3空佐(5番機)の着隊から練成訓練、そして展示飛行操縦士としてのデビューまでに密着したドキュメンタリー作品だ。
 テレビではエリートとして持て囃されるブルーインパルスのパイロットであるが、着任早々には自分にこれができるだろうかと、ブルーインパルスの極技の前に不安のどん底へと落とされる。ブルーインパルスは精鋭部隊と言われ、確かにパイロットたちは精鋭揃いだが、決して他の空自戦闘機パイロットに比べて突出した操縦技術を持っている者が選ばれるわけではない。二機編隊長以上の資格を持っていれば、誰もが所定の訓練を受けて展示飛行操縦士となることができるのだ。つまり航空自衛隊の戦闘機パイロットは全員が精鋭なのだ。ブルーインパルスはその代表として我々が見える空へ降りてきてその妙技を見せてくれているに過ぎない。
 本作は戦闘機パイロットの中でも最も経験を有する多数機編隊長の資格を持つ者のみが就くことができる1番機=編隊長と5番機=第二編隊長の練成訓練の様子を、ブルーインパルスを熟知したバナプル/1991が長期にわたって入念に取材してまとめた本格的ドキュメンタリー作品だ。劇場版では「どのように現在の3年ローテーションの任期制度が生まれたのか」「課目開発はどうやって始まったのか」などT-4ブルーインパルス=第11飛行隊創隊当時の主要メンバーの証言なども織り込んで、ブルーインパルスがどのように構成され成り立っているのかを捉えた。
 本作は今のブルーインパルスとその仕組みを知るための決定版となっている。

『アクロエリアSKC/劇場版コンプリートミッション(2本立て)』 - 11月26日(土)~11月30日(水)〈5日間〉

コンプリートミッション アクロエリアSKC 2本立て上映予告編 ブルーインパルス映画祭開催!in ミッドランドシネマ名古屋空港愛知県政150周年記念行事で名古屋の空をブルーインパルスが舞う!

youtu.be

 クリアなサウンドで、ブルーインパルスパイロットによるナレーションと人気のBGMの数々を聞くことができる「アクロエリアSKC」。劇場の大スクリーンとプロフェッショナルな音響設備で、ブルーインパルスの展示飛行最上位の第1区分全課目を鑑賞することができる。航空祭では屋外で聞きにくいサウンド面を劇場クオリティで堪能でき、大スクリーンの曲技飛行映像を一層迫力あるものに引き立てる。
 カップリングで上映される「コンプリートミッション」は同じく第1区分をコクピット映像で見せる。ボイスと呼ぶ無線交信が収録され、6機で実施する展示課目のタイミングがどのように取られているのか、無線交信と曲技飛行の関わりやタイミングの取り方が明らかになる。大スクリーンでこれを見たらコクピットに座っているかのような感覚を得ることができる。トップガンマーヴェリックで体験したようなあの感覚をブルーインパルスのコクピットで実際の曲技飛行の課目で味わえるのだから、これを見逃す手はない。
 あいち航空ミュージアムのシミュレーター体験の前にイメージトレーニングとしても最適かもしれない。

 ブルーインパルスの映像作品制作に往年のT-2ブルーインパルスの時代から関わる1991のサウンドプロデューサー永田秀之さんによると「ブルーインパルス映画祭で上映される4作品が同時期に次々と劇場で見られるのは制作者でも滅多にないチャンス」なのだという。これらの作品は個別にはミッドランドシネマなどで時にはトークショーとのカップリングで公開されてきた。今回は愛知県政150周年記念イベントに併せて一同に会され上映される。是非、ブルーインパルスに集中して接することができるこの機会に鑑賞していただきたい。

 これらの作品には、今年1月31日、小松基地での訓練中に殉職した田中公司空将補のブルーインパルス隊長時代の姿も見られる。謹んでご冥福をお祈りすると共に改めて哀悼の誠を捧げたい。

ブルーインパルスファンネットも愛知県政150周年連携イベントの「藤吉隆雄STS研究写真展」を開催!

2022年11月11日(金)~11月13日(日):名古屋・伏見
金曜15:30~21:00、土日曜10:00~19:00
店長の隠し部屋(愛知県名古屋市中区栄1-11-5 御園ビルB1F)
あいちサイエンスフェスティバル2022参加企画、愛知県政150周年連携イベント
主催:ブルーインパルスファンネット調査研究部会

 航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」は60年以上も日本の空にその軌跡を描いてきました。自衛隊の基地公開、東京五輪等の国家イベント、さまざまな地方行事で飛んだブルーには多くの目撃者がいるはずです。ですが、その鮮烈なショーを見た60余年の全期間にわたる観客の記憶や記録がしっかりと伝わっているとは言えません。そこで、チームがT-4型機を採用しての最初の全国ツアーである1996年シーズンを追った写真70点を研究展示します。この一連の写真を触媒として、ブルーについて語り合いましょう。ブルーを見た思い出話、記念の写真や品物をお持ち寄りください。
 ブルーインパルス映画祭に先立ち、岐阜基地航空祭の週末とも重なりますが、愛知県政150周年のオフィシャルな連携イベントとして開催するので是非ともお立ち寄り下さい。

あいちサイエンスフェスティバル2022 『愛知県150周年にブルーインパルスがやってくる!』

11月15日(火)13:30~14:30(要・事前申込)
名古屋市中区錦3-16-27 栄パークサイドプレイス 1階
SMBCパーク 栄

 ブルーインパルスチーム62年史と、1950年~1970年代の愛知県での展示飛行のナゾについて、あいちサイエンスフェスティバル初代コーディネーターでもあるブルーインパルスファンネット調査研究部会の藤吉隆雄がお話しします。

歴史的イベントをお見逃しなく!

航空自衛隊浜松広報館に展示されているT-4ブルーインパルスの745号機。

 愛知県は日本の航空産業の中心地である。その県政150周年でブルーインパルスが祝賀飛行することは大変喜ばしい航空史に残る一大イベントとなる。
 時を同じくして5周年となる県営の航空博物館「あいち航空ミュージアム」には、退役したT-4ブルーインパルスの805号機が常設展示されることになった。
 これまでT-4ブルーインパルスの初期から運用され退役した機体の中から、航空自衛隊とブルーインパルスの発祥地である浜松基地隣接の航空自衛隊浜松広報館に745号機が、航空自衛隊保有機の開発実験を担う岐阜基地に隣接しT-4の故郷である川崎重工・各務原工場ショールームに726号機が(岐阜基地航空祭のときのみ同工場内が臨時通路となり見ることができる)、常設展示されてきた。
 そしてついに、日本の主力戦闘機の生産拠点である三菱重工・名航(旧名古屋航空機製作所=現名古屋航空宇宙システム製作所。小牧基地に隣接)と滑走路を挟んで対岸にある「あいち航空ミュージアム」にT-4ブルーインパルス805号機が常設展示されることになった。
 上述したように805号機もまたファンにとって特別な機体だ。浜松、各務原、小牧は11月26日(土)の祝賀飛行の日を境に新たな聖地トライアングルとなるのである。
 この注目すべき歴史的一大イベントの特性をお伝えするために今回は事前レポートとした。

(文と写真)ブルーインパルスファンネット 今村義幸