「援護を援護する」第100号 相手がどう感じたかを感じられる人になろう

人事採用のプロが教える。国防人のための「使える」キャリアコラム

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おかげさまで連載スタートして100回です。

3年目も引き続きよろしくお願いします。

今日のコラムはAI時代にまず求められること。

これがテーマです。


自衛隊のみなさま、日々国防の仕事に

従事くださり本当にありがとうございます。

心から感謝いたします。


前回(99号・4/28)は、

「勉強になりました」は

勉強になったときだけに言うのではない。

最初から「勉強になりました」という。

「勉強になりました」と言っているうちに

何を勉強したか、がわかってきますよ、

という話をしました。

 

AI時代は精神の時代です。

わかりやすく言うと「相手がどう感じたかを

感じ取れること」が能力差になる時代です。

 

AさんとBさんはそれぞれ違う感じ方をします。

ゆえに共通のプロンプトにできません。

Aさんの感じ方とBさんの感じ方は

どちらかが正しいのではありません。

どちらも正しいのです。

中には何も感じないCさんのような人も

います。

 

「わかりましたか?みなさん覚えましたか?」

というのはマニュアルです。

 

しかし感じ取り方はその場その場で

状況は違います。

たとえば契約を受注するまでのプロセスは

数値化できます。

しかし「どんな感じ」というのは数値化が

できません。

「こんな感じでした」と伝えられることが

AI時代に求められるコミュニケーション力

です。

まず自分でどんな感じかを感じ取る力を

身につけます。

それはどんなにAIに訊いても出てきません。

真のプロンプトは自分の中からしか

出てきません。

 

お客様とはモノのやり取りをしているのでは

ありません。

「感じること」のやり取りをしているのです。

 

「あの人は信頼できる」は

「あの人は感じがいいよね」

ということです。

 

営業Aさんと営業Bさんがいます。

お客様は商品や単価を比較して

どちらにするかを決めるのではありません。

営業の感じの良さで決めます。

感じをやり取りしているという意識を忘れると

モノとモノ、お金とお金のやり取り、

元請けと下請けの関係になってしまうのです。

 

相手がどう感じたかを感じられる人が

これからの時代の優秀人材なのです。


(了)

 

援護を援護するこのコラムはいつか訪れる

定年後のセカンドキャリアに活かせて、

「使える」再就職・キャリアのポイントを

毎回わかりやすく解説します。

毎週月曜日掲載です。


執筆者:株式会社 求人代表取締役 石塚毅氏

1970年新潟県出身。

前職のリクルートでは年間MVP受賞を

はじめ表彰多数。人事採用のプロ。AC

これまで7000社の採用支援、2万人

以上の個人向けキャリア相談実績あり。

サイパン島で戦死した陸軍少尉の祖父を

持つ。