「援護を援護する」第132号 まず免許を取って車に乗る人になろう

人事採用のプロが教える。国防人のための「使える」キャリアコラム

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車に乗れない理由を「お金のせい」にする人が

多かったりします。でも本当の原因は別にあり

そうです。ビジネスでも同じ勘違いが私たちの足を

止めていたりします。あなたの前進を妨げる、

本当の原因とは何か。今号はそんなお話です。


前回(131回・12/1)は、ナイル川の

氾濫が肥沃をもたらすように、人生のクライシスの

混乱も成長の肥やしとなる。苦境で立ち止まり

見直すことで新たな強みが芽生え、次のステージへ

進む力となりますよ、というお話をしました。


人生の課題は、時に表面と本質がすれ違います。

車に乗れない理由を「お金がないから」と嘆く人が

います。しかし実際には、免許を持っていないことが

原因だったりします。

必要なのは資金よりも、まず運転を学ぶという行動

なのです。


仕事でも同じ構図が見られます。

ある会社の営業部では「最新CRMがないから

業績が上がらない」と会議で嘆く人がいました。

ところが後日、若手がエクセルだけで商談管理を

徹底した結果、数字を伸ばしてしまいました。

上司が苦笑して「結局、必要だったのは道具じゃな

くて入力の習慣だったな」と言った瞬間、会議室に

クスっと笑いが広がったのです。


私たちは道具や環境の不足を理由にしがちです。

しかし、本当に足りないのは技能や行動、つまり

「免許」の方かもしれません。

車を持つことが目的なのか、運転することが目的

なのかを取り違えると、人生も仕事も前に進まなく

なります。


まずは自分にとっての「免許」を明確にすること。

それが、前進の第一歩なのです。


(了)


援護を援護するこのコラムはいつか訪れる

定年後のセカンドキャリアに活かせて、

「使える」再就職・キャリアのポイントを

毎回わかりやすく解説します。

毎週月曜日掲載です。


執筆者:株式会社 求人代表取締役 石塚毅氏

1970年新潟県出身。

前職のリクルートでは年間MVP受賞を

はじめ表彰多数。人事採用のプロ。AC

これまで7000社の採用支援、2万人

以上の個人向けキャリア相談実績あり。

サイパン島で戦死した陸軍少尉の祖父を

持つ