成果が出ないのは、環境のせいだと思う人が
多すぎませんか。会社や市場を変える前に、
まず見直すべきは自分の視界。窓ガラスを拭く
だけで、景色は一変するものです。ビジネスに
潜む意外な盲点を覗いてみる。今号はそんなお話です。
成果が出ないのは、環境のせいだと思う人が
多すぎませんか。会社や市場を変える前に、
まず見直すべきは自分の視界。窓ガラスを拭く
だけで、景色は一変するものです。ビジネスに
潜む意外な盲点を覗いてみる。今号はそんなお話です。
自衛隊のみなさま、日々国防の仕事に
従事くださり本当にありがとうございます。
心から感謝いたします。
前回(132回・12/8)は、成果が出ない
理由は、環境や道具ではなく行動不足にあることが
多い。車も仕事も、足りないのは資金や仕組みでは
なく「免許」≒技能と習慣。目的を取り違えず、まず
学び動くことが前進の第一歩になりますよ、という
お話をしました。
きれいな景色を見るために、必ずしも高層タワマンへ
引っ越す必要はありません。
まずやるべきは、いま立っている場所の窓を開けて、
窓ガラスを拭くことです。
景色がくすんで見えるのは、窓ガラスの問題ではなく、
自分の視界がくもっているだけかもしれません。
ビジネスの現場でも、同じ勘違いは日常的に起きて
います。成果が出ない理由を、市場環境や会社の
規模、上司の方針に求めてしまう。
しかし、実は自分の見方そのものが汚れて曇っている
だけ、ということが多いのです。
ある営業マネージャーは、売上が落ちるたびに
「商力が弱い」
「価格競争が厳しい」
と嘆いていました。
そして新規事業に活路を求め、多額の投資
を決断します。
ところが現場をていねい見直すと、既存顧客への
訪問頻度は減り、提案資料は数年前の使い回し。
クレームや要望も「忙しいから後で。」と放置
されていました。
彼はそこで、戦略ではなく自分の窓ガラスが
汚れていたことに気づきます。
顧客の声を聞き、数字を直視し、基本に立ち
返った途端、受注は少しずつ戻り始めました。
環境を変える前に、まず視界を磨く。
それだけで、同じ景色がまったく違って見えてくる
のです。
(了)
援護を援護するこのコラムはいつか訪れる
定年後のセカンドキャリアに活かせて、
「使える」再就職・キャリアのポイントを
毎回わかりやすく解説します。
毎週月曜日掲載です。
1970年新潟県出身。
前職のリクルートでは年間MVP受賞を
はじめ表彰多数。人事採用のプロ。AC
これまで7000社の採用支援、2万人
以上の個人向けキャリア相談実績あり。
サイパン島で戦死した陸軍少尉の祖父を
持つ