これからは雷雨の季節。
雷による被害者は毎年平均20件と言われています。
こんな時期だからこそ、雷について知ることが防災につながります。

人への雷撃パターン

「雷が落ちる」と言っても様々なパターンがあります。ここでは人に雷が落ちる場合を例に取り、その一部をご紹介します。

【直撃】雷に直接撃たれる。大電流が人体に流れるため死亡率は70〜80%といわれる。
(何も処置なしでは90%)

【側激】雷電流が別の物体に移ること。
木から木、人から人などへ感電する。
雨宿り中の木からの側激は直撃につぐ死亡率第2位とされています。

【分岐放電】雷電流が大気中で分岐して複数箇所に落ちる。一度に多くの死者を出す危険性があります。

雷雨時の危険行動

頭より高く物を掲げる。
雷は地面からの突出物に目掛けて落ちる性質があるため傘やゴルフクラブなどを高く掲げていると直撃を受ける可能性が高くなります。

木の下に避難。
樹木は鉄塔などの電気を通しやすい物体がそのまま地面に大地へと流すのとは異なり、電流を通しにくいため、近くに人がいた場合はより電気を通しやすい人への側激が非常に起こりやすいです。
雷による側撃は直撃を受けたのと同等の電流を受けるため、死亡率が高く大変危険です。

雷に関する誤解

「金属を身につけていると落雷に遭いやすい」
誤解です。
金属製品の有無で落雷確率は変わりません。
むしろ身につけている金属製品には人体を流れる電流値を減らす一定の効果(ジッパー効果)があることが分かっています。
ただし頭より上に掲げることは雷を誘引する要因になるので厳禁です。

「長靴やレインコートなどのゴム製品を身につけていれば安心」
誤解です。
ゴム製品には落雷に対する安全効果はありません。雷ほどの高電圧に対してゴム製品程度では絶縁効果は見込めません

屋内での避難行動

◯電源や電話線からの感電防止
電源につながっている電気機器や壁.柱などから1m以上離れます。
(これら電化製品を経由して感電するため)
雷から守りたい電子機器(PC、通信機器など)は電源線や通信線を外しておくことで落雷から守れます。

◯水道管や排水管からの感電防止
水道管や排水管などの金属管を通じて雷の高電圧が侵入してくるケースもあります。
落雷時には入浴はさけ、入浴していたら速やかに出ましょう。

落雷時の安全な避難場所

鉄筋コンクリート製の建物内部
自動車や電車・飛行機などの乗り物内部
避雷設備の施された建物内部
本格的な木造建築内部

安全な場所への避難が困難な場合

◯高い場所から移動し、木の付近は避け、姿勢を低くし防御姿勢をとりましょう。
防御姿勢とは、
①頭を低くしてしゃがむ
②耳を塞ぐ
③両足を閉じてひざは地面につけない

※腹這いになると付近に落雷による心臓への通電の可能性が高いので、腹這い姿勢は推奨できません

まとめ

「安全だと思ってた!」ことが実は危険な行動だったということもあります。
これからの季節、ゲリラ豪雨に伴って発生する落雷。
こういった自然現象に限らず、
・目の前の危険を知る。
・危険に備えておく。
・いざと言う時に行動出来る。
これらが、じぶんと大切な人の命を守ることに繋がるということを忘れずにいて下さい。

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