はじめに

 こんにちは。ヨメナルドです。

 昨年コロナが流行し、緊急事態宣言が発出されて1年が経ちました。1年前には、「コロナによりトイレットペーパーが不足する」という情報が流れ、人々が買い占めに走ったことも記憶に新しいと思います。この様な情報は、「流言(りゅうげん)」と呼ばれています。流言は災害時に多く出てきます。今回は、この流言やデマについて整理をし、これらに惑わされることなく正確な情報を得るためにはどのようにしたらいいかを考えてみたいと思います。

流言(りゅうげん)とデマ

 災害情報学事典によると、「流言」とは一時的で社会の広範囲に広がり、社会的な影響をもたらすもの、「デマ」は悪意ある情報を捏造して伝えることであるとされています。

 流言は、事実に反するとは限りません。発信者が正しいと思ったことを発信して、社会的な影響や混乱をもたらすこともあります。上記のトイレットペーパーも流言として捉えられています。
 デマは、悪意を持ち他の人に被害が及ぶことがあります。熊本大震災の際にTwitterで1万7000リツイートされた「熊本の動物園からライオンが逃げた」というデマを投稿した人が偽計業務妨害(嘘の風説を流布し、または人を欺いて人の業務を妨害すること。今回は、動物園の業務)で逮捕されました。このように、デマは他の人への妨害や被害が及ぶこともあり、犯罪として処罰の対象となります。

 この流言やデマは、災害時に起こりやすいものです。では、災害時にはなぜ起こりやすくなっているのでしょうか。

なぜ災害時に広がりやすいか

 流言とは「あいまいな状況にともに巻き込まれた人々が、自分たちの知識を寄せ集めることによって、その状況について有意味な解釈を行おうとするコミュニケーションである」とされ、「問題状況を解決しうるニュースが入手できない場合、あるいは公衆のニュース欲求が制度的チャネルを通じて得られるニュースの供給量を上回る時」形成されやすいとされています。まさに、災害は必要な情報が不足する曖昧な状況であり、流言が形成される素地を生み出しやすくなっているのです。

デマのリツイートが違法となることも

 多くの情報を受け取り、発信できる現代においては、一つの情報が正しい情報か、悪意を持って発信されるデマか、善意をもって間違った情報を拡散する流言かどうかの判断は難しいものであります。一度情報がインターネットに載ってしまうと発信者の悪意の有無はわからず、また、その情報の正確さを確認するのが難しいため、多くが曖昧なまま拡散されてしまいます。

 デマとして発信者が悪意を持って発信したものが、決して悪気のない「善意による拡散」が生じることで、流言はさらに広がっていくこともあります。他人を助けたい、利益となる情報を皆に知らせたいという愛他的な心理による行動です。特に災害時には、不安な気持ちもあると思いますが、正しい情報の取得、発信を行うことが必要です。

 Twitterのリツイート機能(他者もしくは自分の投稿を再度投稿する機能)も、令和2年6月23日大阪高等裁判所の判決で、発信元が発信したツイートに記載されていた名誉棄損に当たる内容の投稿をリツイートした人にも、同じく名誉棄損を認めています。災害時も、デマなどをその正確性を確認せずにリツイートすると、同様に違法となることもあるのです。

情報をどう選択するか

1.公式からの情報を取得

 正確な情報を入手できる発信元として、国等の機関が公式で発表している一次情報を取得するということが挙げられます。一例として、
 情報には、一次情報・二次情報・三次情報があります。一次情報は国や公共機関など情報源となる独自の情報で、二次情報は一次情報や人からの情報を基に編集したもの、三次情報は情報源がわからない情報です。インターネットやSNSでの情報取得の際は、一次情報をまず収集しましょう。
 災害時の一次情報発信元として例を挙げると、気象庁の「あなたの街の防災情報」や、国土交通省の「防災情報提供センター」などがあります。

2.テレビのDボタンで災害情報を取得

 スマートフォンやパソコンの操作に慣れていない高齢者の方々は、なかなか正確な情報を素早く入手することは難しいです。そのため、高齢のご家族がいらっしゃる場合は、テレビのDボタンの操作だけでも事前にお教えすることで、災害時の「情報弱者」となることを避けることができるかもしれません。下記のサイトに操作方法が記載してあります。

Twitterで迅速で正確な情報の取得方法

 災害時、Twitterには様々な情報が流れます。その取捨選択は非常に難しく手間もかかります。
 そのようなときに活用できるのが、自分でも作成できるTwitterの「リスト」です。災害時に慌てずに、正確な情報である、一時情報を取得できる「災害時用リスト」を作成しておくと便利です。下記のリストは、全国共通で利用できる国等の機関の防災アカウントを、私がリスト化したものです。

 ちなみに、私は上記に含まれる11のアカウントに加え、
・地元自治体の公式防災アカウント
・近くの河川を管轄する事務所のアカウント(その河川の上流の事務所のアカウント含む)
・高速道路の管理会社の防災情報アカウント
・交通機関のアカウント
を含んだパーソナルリストを作成しています。

まとめ

 災害時には、流言やデマなどが流れることが往々にあります。
 このような情報に惑わされることのない、「正しい情報を判断する力」を身に付けることで、自分や周りの人の被災を最小限に抑えることができるのです。

 ぜひ、災害時の正しい情報の取得のために、正確な情報元の準備やDボタンの操作方法の習得、Twitterのリスト化など、今からできることを始めてみましょう。

参考文献
・日本災害情報学会『災害情報学事典』朝倉書店、2016年
・警視庁HP「疑わしい情報に惑わされないために」https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kurashi/cyber/joho/truth.html 閲覧日:2021年4月11日
・ソフトバンクHP「災害時、SNS上で怪しい情報がまわってきた…。フェイクニュースやデマを見抜くには? -防災行動ガイド」ソフトバンクニュース https://www.softbank.jp/sbnews/entry/20200213_01 閲覧日::2021年4月11日
・国土交通省HP「地上デジタル放送による河川情報の提供について」https://www.mlit.go.jp/river/gijutsu/tidegi/
・福永英彦「新型コロナウイルス感染拡大と流言・トイレットペーパー買いだめ : 報道のあり方を考える」『放送研究と調査』、2020年

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