岡山地本(本部長・小松1陸佐)は10月13日、岡山桃太郎空港で開催された「空の日フェスタ」に参加した。
イベントにあたって、陸自13飛行隊、海自徳島教育航空群、24航空隊、空自西部航空方面隊司令部の支援を受け、UH1J、TC90、SH60K、T4の計4機の地上展示を行った。
また、陸自中部方面特科連隊3大隊の支援を受け、82式指揮通信車(CCV)の展示も行い、広報活動を実施した。
航空機の地上展示では、普段、見る機会がほとんどない機体を間近で見学でき、その迫力に来場者は魅了された様子だった。
見学者からは、「自衛隊の航空機を一度に4機も見ることができるなんて、とても貴重な体験でした。来年もぜひ、参加したいです」「TC90やSH60Kの内部に入って見学し、実際に搭乗している隊員の方と話すことができ、とてもうれしかったです」などの声があった。
岡山地本は「海空自衛隊の基地がない岡山県で、陸海空3つの自衛隊の装備品が一堂に会し、防衛省・自衛隊に対する県民の理解を得るよい機会となった。今後もこのような広報活動を通じ、自衛隊への理解と募集の推進を図っていきたい」としている。
<編集部より>
終戦を旧陸軍の「歩兵」として、駐屯地で迎えた農家の長男である実父から幼少時、半ば強引に手を引かれ、車で3時間近く走った挙げ句、到着したのは自分が「卒業」したというその駐屯地の見学でした。自衛隊の「じ」の字も知らない自分にとっては、見るものすべてが驚き、とはいかず、まったく興味・関心がない自衛隊施設。「早く、帰りたい…」。時が過ぎるのをただただ、待つしかありませんでした。
私事で恐縮です。それからン十年(?)経って改めて思うことは、近傍に自衛隊施設がない以上、子供にとっては普通の気持ちだったのかなということです。同じ県内といっても車で3時間は「旅行」です。ましてや、海上自衛隊や航空自衛隊の基地もありませんでした。
今は各地で自衛隊によるさまざまなイベントが開催され、学校施設にも隊員たちが「出前授業」などで駆け付けてくれる時代。少なくとももう少し、自衛隊が身近になっていたことかもしれません。
そこで、防衛日報の本日(11月13日付)1面で掲載した岡山地本の報告です。読んでみると、何ともうらやましく、今の子供たちは幸せだな~などと思ってしまいました。岡山桃太郎空港で開催された「空の日フェスタ」に参加した話です。
地本のコメントにもあるように、岡山県には現在、海空自の基地がありません。ここに陸自と海空自を含む計4機の航空機が同時に展示され、3自衛隊の装備品が一堂に会したのでした。肝心なことは、それぞれの違いを目の当たりにすることにあります。興味・関心につながることもあるでしょう。
これは、子供に限らず大人だって同じ。普通の生活空間で同様の現象にお目にかかることはなかなかないことですから。それだけでも、重ねてうらやましく、ファンならずとも必見なのです。
フェスタの資料を読んでみました。キャッチフレーズは「航空に親しむ一日」。ANAやJALによる航空教室、エアポートスタッフの仕事見学会、航空管制教室などなど自衛隊関連を含め、「空」について満喫できるような内容です。要は航空に対する理解と関心を高め、空港や飛行機を身近に感じられる企画。ここに、自衛隊も加わったという感じでしょうか。施設がない空自の存在を少しでも理解してもらえたのではないでしょうか。
フェスタは航空ファンだけでなく、家族連れも楽しめるものというコンセプトでした。「その昔、こんなイベントが近くで開催していればな~」。かつての「いやいやながら、引きずられて行った」恥ずかしい経験を持つ身として、そんなことを勝手に思ってしまいます。