栃木地本(本部長・松田1陸佐)は10月25日、横須賀地区で募集対象者13人に対し、潜水艦見学ツアーを実施した。
岸壁に到着すると、複数の潜水艦が停泊しており、圧巻の風景に歓声が上がった。参加者たちは「海と潜水艦をみると、テンション上がる~」と楽しそうに話していた。
今回は、潜水艦「こくりゅう」に乗艦することになり、普段は秘密のベールに包まれている潜水艦への「潜入」に、参加者一同期待で胸が高鳴った。
潜水艦の入り口はまるでマンホールのようになっており、参加者たちはおそるおそる中に入ると、狭い空間を効率的に利用している潜水艦の構造にしきりに感心していた。
特に食堂のいすの中にタマネギなどの野菜が保存されていたり、大きな魚雷をどうやって潜水艦内に運びこむかなどの現地説明に、興味深く聞き入っていた。
また、潜水中外が見えない潜水艦は、昼と夜を判別するため、昼は白、夜は赤色の照明を使用するという説明を受け、窓がなく狭い隊員の居住区など、通常の生活とは違う空間で勤務する隊員に改めて感謝とねぎらいの言葉が聞こえた。
参加した学生は「海上自衛隊の艦艇勤務を希望しているので、今日の見学をとても楽しみにしていました。今回の見学で潜水艦勤務にも興味を持ちました」と笑顔で話してくれた。
参加者たちは、心に残る特別な体験に思いをはせ、名残惜しそうに岸壁に停泊している潜水艦を眺めながら乗員の振る帽子に精いっぱい応え、横須賀地区を後にした。
栃木地本は「今後も各種イベントを通じ、募集対象者らに自衛隊の魅力を発信するとともに、艦艇広報は海のない栃木県で海上自衛隊を体験してもらえる特別なチャンスと捉え、積極的に実施していく」としている。