対馬駐(司令・山田1陸佐)は8月1日から4日にかけ、長崎県対馬市の夏を彩る一大イベント「厳原港まつり」に隊員延べ約150人が協力した。
港まつりは、海上花火大会、ステージ演舞、江戸時代より行われていた外交使節団である朝鮮通信使行列の再現を柱に2、3の両日行われ、まつりへの協力は対馬駐曹友会(会長・片山准陸尉)を主力として、運営支援、対馬所在の陸海空自衛隊と長崎地本対馬駐在員事務所協同の広報ブースの展開をするとともに、ステージ演舞の部で駐屯地の隊員で構成する「対馬元寇太鼓」の演奏でまつりを盛り上げた。
【対馬元寇太鼓】
運営支援は、対馬の街をまつり一色に染めるまつりの幟(のぼり)旗設置から始まり、まつり会場の設営、子供神輿(みこし)の警備、朝鮮通信使行列の警備、ステージ上の演舞用物品の運搬、子供イベントの補助、花火大会の警備、会場維持、撤収など多岐にわたり支援を実施した。
【設営などの支援】
また、朝鮮通信使行列を再現した日韓合同の行列では宗対馬の守役で警備隊副隊長、兵士役で隊員らが参加した。
色鮮やかな伝統衣装をまとい、対馬の歴史を象徴し、異国情緒につつまれながら厳原町の繁華街を練り歩く様子は、まるで歴史絵巻が現代によみがえったかのような情景で、観衆を魅了するとともに日韓国交正常化60周年に色どりを添えた。
【朝鮮通信使行列】
曹友会長は、「歴史と伝統のある厳原港まつりに運営支援として関わることができて大変光栄です。来場者の皆さんからもたくさんの感謝の言葉をいただき、これも連日の猛暑の中、夜遅くまで協力してくれた隊員の真摯(しんし)な姿勢のたまものです。年々振興会の人手不足は目立ってきており、自衛隊への期待は大きいものと認識しています。引き続き期待に応えられるように『地域とともに』を胸に一体となり、対馬駐屯地曹友会の役割を果たしていこうと思います」と述べた。
対馬駐は「引き続きさらなる地域との交流を深め、良好な関係を維持・構築できるように活動していく」としている。