甘さも食感も違っていい。その一つひとつの「良さ」を見つけることが、組織を育てる力になる。横田本部長との会話の中から見えてきた、東京地本の人づくりの姿勢とはーー。それを、コーヒーゼリーから学ぶ。
甘さも食感も違っていい。その一つひとつの「良さ」を見つけることが、組織を育てる力になる。横田本部長との会話の中から見えてきた、東京地本の人づくりの姿勢とはーー。それを、コーヒーゼリーから学ぶ。
「こだわらない」から見える、本当の寛容さ
コーヒーゼリー好きで有名な横田本部長に好みのコーヒーゼリーを聞いてみた。結果、まさかの「なんでも好き」の一言が返ってきた。 “ふるんふるん”も“固め”も、“しゃばしゃば”だっていい。こだわりは無く、そのコーヒーゼリーの良さを感じながら食べるのがどうやら好きらしい。
そして、コーヒーゼリーと同じくらいに好きなのがシュークリームで、人生の最後に何を食べるか。この質問にコーヒーゼリーとシュークリームと答えるくらいに好きなシュークリームに対しても、同じくこだわりは無かった。
生地がパイ生地でもふにゃふにゃでも、たとえクリームが少なく中身がスカスカでも、そのシュークリームの良さを感じて食べるのだという。
「あなたはこういうシュークリームなのね」と。
目の前の個性を、認めて伸ばすということ
こだわりが無く、目の前にある物の良さを見つけるのが好きだと話す横田本部長は、隊員にも同じだそうで、決めつけるのではなく、一人ひとりの考えを聞いて良さを見つけ出し、褒めているのだとか。
まさか、コーヒーゼリーから隊員の教育に話が及ぶとは思ってもいなかったが実に奥が深い。こうあるべき、と決めつけるのではなく、個人を見つめ、褒め、個性を伸ばす。それが今の東京地本を作っているのかもしれない。
寄り道ーちょっと自分を見つめる話
個性は「人」だけじゃない
横田本部長のこの話を聞いて、少し恥ずかしくなった自分がいた。
私の好みは、ふるふるのコーヒーゼリーで、コレって決めているコーヒーゼリーがある。でもたまにチャレンジして、堅めにあたると、なんだかがっかりしてしまう。
シュークリームだってそう。手に取った瞬間の“重さ”を感じ、「軽い」と思ったら、購入を諦めてしまう自分がいる。
世の中には、「クリームたっぷり」を売りにする商品があふれている。それを考えれば、重さに期待してしまうのも当然だ。
それなのに、堅いコーヒーゼリーも、クリーム少なめのシュークリームも、全てを愛してあげたくなるーー。そんな気持ちになったのは、きっと私だけではないはず。
人にはそれぞれ好みがあり、その違いを「個性」として捉え、「人」を伸ばしていく。そこに、組織の真髄があるのかもしれない。
と、ほんの好奇心でコーヒーゼリーの好みを聞いたら、まさかの深い話になっていた。