陸自中部方面隊は、東海、北陸、近畿、中国、四国地区2府19県(全国面積の約30%)の防衛・警備・災害派遣などに任ずるとともに、国際平和や他方面区に対する増援も行っている。
令和8年を迎え、遠藤充総監をトップに新たな決意と覚悟の1年となる。遠藤総監より、「年頭の辞」が届きましたので紹介します。
陸自中部方面隊は、東海、北陸、近畿、中国、四国地区2府19県(全国面積の約30%)の防衛・警備・災害派遣などに任ずるとともに、国際平和や他方面区に対する増援も行っている。
令和8年を迎え、遠藤充総監をトップに新たな決意と覚悟の1年となる。遠藤総監より、「年頭の辞」が届きましたので紹介します。
新年明けましておめでとうございます。旧年中は、中部方面隊の活動に対し、深いご理解と力強いご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
さて、国際社会は戦後最大の試練に直面し、わが国周辺の安全保障環境はかつてないほど厳しく、複雑化しています。中国、ロシア、北朝鮮による軍事力の増強や活動の活発化が顕著であり、特に最近では、中露艦艇・航空機の共同航行、ウクライナ侵略における北朝鮮のロシア支援など、中露・露朝間の軍事協力が進展しています。さらに、中国軍は台湾周辺での活動を一層強化しています。このように、外的要因による脅威が増す一方で、国内に目を向ければ、気象変化に伴い自然災害が激甚化・頻発化する傾向が続いています。
また、南海トラフ地震は「いつ発生しても不思議ではない」状況にあり、巨大地震への備えも喫緊の課題です。こうした状況の中、昨年、中部方面隊は、いかなる任務も必成し得るよう、即応態勢を維持しつつ、教育訓練などを通じて「プロ」たる練度を維持・向上し、各種任務を遂行してまいりました。特に、昨年8月には日米豪共同指揮所演習(YS89)、引き続き9月に米豪軍との実動訓練(オリエント・シール25)を担任・実施し、これら訓練を通じて米豪両軍と真にお互いを信頼し、リスペクトする関係を構築して、日米同盟の強化と日米豪3カ国の連携強化を図り、わが国の抑止力の向上に寄与しました。
また、昨年1月、8月に奈良、島根、岡山、広島、徳島、愛媛各県で発生した計6件の林野火災で空中消火などの災害派遣活動を行ったほか、愛知県で発見された米国製500ポンド焼夷い爆弾の不発弾3発を安全確実に処理するなど、53件、2569発の不発弾処理にあたりました(令和7年12月1日現在)。 訓練や任務にあたっては、皆さまから寄せられる温かい声援やご支援は、隊員一人ひとりの励みとなっております。
さて、新年を迎えて1月には、昨年に引き続き、災害対処訓練「07南海レスキュー」を実施して、南海トラフ地震への備えを万全にする所存です。本年は指揮所訓練を主体としつつ、併せて実動訓練を行う予定であり、多くの自治体、関係機関や民間企業のご参加を得て連携を強化してまいります。また、日米豪共同訓練をはじめ、各種の国内外訓練を通じて多様な役割への対処に必要な高い練度を維持・向上し、あらゆる事態へ迅速・的確に対処する所存です。
一方で、人口減少など隊員の募集環境が年々厳しさを増す中、方面隊は隊員の生活勤務環境の改善を図りつつ、「スクラム・アンド・チャレンジ」をスローガンに、一丸となって人材確保に向けた取り組みを推進してまいります。
引き続き、皆さまのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。なお、3月1日には方面隊創隊65周年記念行事を伊丹駐で開催予定ですので、皆さまのご来場を心よりお待ち申し上げます。 結びにあたり、丙午である本年が、その名が示す勢いと進取の気性に満ちた一年となりますよう、心よりお祈りし、新年のご挨拶あいさつとさせていただきます。