航空自衛隊の中等練習機「T4」が愛知県犬山市の入鹿池(いるかいけ)に墜落した事故で、空自は5月22日、搭乗していた5航空団飛行群305飛行隊の井岡1空尉(31歳)と同、網谷2空尉(29歳)の死亡を確認したと発表した。
2人は新田原基地(宮崎県)所属のパイロット。空自によると、16日に搭乗員とみられる体の一部が見つかり、関係機関によるDNA鑑定などで確認を進めていた。
事故機は14日午後3時6分ごろ、空自小牧基地(愛知県)を離陸したが、2分後にレーダーから航跡が消えた。網谷2尉が前席、井岡1尉が後席に乗っていた。
池周辺では自衛隊と警察、消防などにより懸命の捜索が続き、エンジンや主翼、水平尾翼とみられるものなどが見つかっていた。
22日夜、会見した空自トップの内倉航空幕僚長は、「かけがえのない隊員を失ったことは痛恨の極み。組織の管理者として事故を重く受け止めている。原因究明に努め、飛行の安全に万全を期したい」と述べた。
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