【みんなのひろば】2025年 年男・年女特集|久居駐屯地

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<三重>久居駐33普連から今年も「年男・年女の抱負」が届きました。健康・体調管理に努める声や、自分自身を磨いて自己成長を目指し、自分らしい選択ができるように…などなど。中には、妻への感謝の気持ちをつづった新婚の隊員も。節目の年の新たな決意を紹介します。
※日刊紙「防衛日報」で3回に分けて掲載したものを、デジタル版では再編集し配信いたします。

健康管理とコミュニケーション|本部管理中隊 1曹 稲垣 貴倫

 時が流れるのは早く、高校卒業後に入隊し今年、4回目の年男を無事に迎えることができました。これも、ひとえに家族の支えがあり、ここまで、大病なく勤務ができたことに心から感謝しています。
 新年の抱負は、「健康管理」と「コミュニケーション」の2つです。健康管理についてです。ちょうど厄年に自分の不注意により、足に大けがをしてしまい、4度の手術をしました。自衛官は体が資本。分かっていたことですが、実際に制限のある生活をする中で、家族や中隊に迷惑をかけている自分が悔しくてなりませんでした。
 今後、自分のできる精いっぱいのことをして健康管理には十分に注意をし、前に進んでいきたいと思います。
 もう一つは、「コミュニケーション」を大事にすることです。コミュニケーションは、言い換えれば意思の疎通であり、気持ちのやり取りだと思います。最近、SNSの発達により人と人とのかかわりが薄く、信頼関係を構築しにくいことがあります。そういう時こそ、自ら周りの人や、これから出会う人とのコミュニケーションを大切にしていきたいと思います。
 また、感謝の気持ちを忘れずに、風通しの良い環境を職場でも、家庭でも築いていけたらと思います。

「夫婦円満」は努力してつかむもの|1中隊 3曹 大園 拓弥

 入隊して6年目になる3陸曹です。今年の目標は「夫婦円満」にしました。
 昨年11月に結婚した妻がいます。妻も同じ兵庫県出身で、この2年間遠距離恋愛ができたのは妻の努力があったからです。いい思い出も悪い思い出も2人で思い出して笑える関係でいられるのが本当に幸せなことだと思います。
 距離が近ければ近いほど相手の好きな所も悪い所も見えてきますが、それを含めて好きな所が勝っていて結婚までたどり着きました。
 陸曹教育隊の期間中、妻は思い悩みながらも私のことを信じて履修前教育から数えて約9カ月間、待っていてくれました。こういった妻の努力があったからこそ妻のことを好きでいたのだと思います。
 そこで、これから結婚生活を続けるにあたって夫婦円満でいるために、努力が必要であると思います。夫婦円満という言葉は、待っていて得られる結果の言葉ではなく、夫婦として幸せをつかむために努力する過程の言葉だと思います。
 恋人であったときよりもさらに近い距離でいられる夫婦という関係になったからこそ「夫婦円満」の努力を続け、昨日の自分よりも今日の自分のことを好きでいてくれる妻を幸せにするために、これから頑張っていこうと思います。
 年男と結婚という節目を迎えて、気持ちを新たに私生活を充実させたいと思います。また、家族の幸せを守るためにも上司や先輩、後輩に対する感謝を忘れずに、勤務に精励していきます。

「体調管理」と「1科勤務になじむ」|本部管理中隊 士長 漁﨑 美紅

 24歳の年女ということで、2つ抱負があります。1つ目は、「体調管理」です。20歳のときから腎臓が悪くなってしまい、今でも治療を継続しています。
 病気になってしまった分、できる仕事も限られているため、補給小隊の一員としてみんなと同じ訓練ができなくなってしまいました。生活面や食事面でも制限されることが多く、はじめはとても苦しくてマイナスなことばかり考えていました。 
 そんなとき、家族や友人・職場の方々に支えてもらい、前を向くことができ、今では一度きりの人生と思い、毎日を楽しく過ごすことができています。これからも辛い治療はたくさんあると思いますが、周りの人たちの支えのおかげで今、私らしくいられるという感謝の気持ちを忘れず、頑張っていきたいと思います。
 2つ目は、「1科勤務になじむ」ことです。病気のこともあり、現在は連隊本部1科で勤務しています。仕事内容は庶務業務の支援や、連隊長伝令の支援をしています。今までしてきた補給小隊の仕事内容とは違い、覚えることも多く、正直悩むこともあり大変ですが、周りの人の声掛けや気配りのおかげで仕事にも慣れてくることができ、この仕事はとてもやりがいのあるすてきな仕事だと感じています。
 自分の長所は、明るく誰とでもすぐに打ち解けるところです。その長所を生かして困っている人がいたら率先して声をかけ、臨機応変に笑顔で対応することを心掛け、さらに進化できるよう日々、仕事に専念していきたいです。
 今までいろいろな人から受けた恩を忘れず、身近な人から恩を返していき「天真爛漫(てんしんらんまん)」で充実した人生を送りたいと思います。

人生の節目、「桜梅桃李」の境地|2中隊 3曹 奥山 健斗

 三重県松阪市出身 令和7年は年男ということもあり、人生の結節と捉え、抱負を掲げました。今年の抱負は「桜梅桃李」です。言葉の意味は、4種類のそれぞれの花にはそれぞれの良さがあり、他人と比べることなく自分自身を磨くことが大切だという教訓を表しています。
 自衛隊に入隊して今年で13年が経ちます。まずは、36歳という年齢も踏まえ、健康第一を心掛けます。日々の訓練業務による疲労は蓄積していますが、20代のころと比べると回復力は低下し、精神力のみでは限界を感じていた次第です。運動と休養のバランスを再考し、食事管理については栄養補助食品を活用することでさらに強靭(きょうじん)な肉体構築を目指します。
 次に昨今の状況ですが、入隊したころに比べると自衛隊の任務は多種多様化し、それに伴って必要とされる知識や技術、能力も多能化しています。13年で培ったものだけでは補えないことも多く日々、自己研鑽(けんさん)に勤(いそ)しんでいます。
 現在、狙撃手として勤務しており、知識技術が必要になる補職でありますが、それ以上に自身の判断力や直感力が試されています。そこで冒頭に掲げた抱負のとおり、自身のペースを乱すことなく自身の判断と信念を貫き、行動することを念頭におきます。同じ任務でも個人ごとの判断で解釈が変わるなど、現在の多様化した時代の縮図をみているように感じます。
 自身の判断を間違えないよう常に知識を取り入れることも重要視しつつ、自身の在り方がぶれることがないように行動し、この一年が昨年に劣ることがないよう邁進(まいしん)していきます。

4つの抱負を忘れず充実の年に|3中隊 3曹 藤原 陽平

 新年を迎え、特に年男にとっては特別な意味を持つものです。この一年をどう過ごすか、どのように成長していくか。次のように抱負をまとめました。
 第一に、自己成長を目指したいと思います。これまでの経験から、学び続けることの大切さを痛感しています。今年は専門の知識のみならず、幅広い知見を広げ、キャリアを生かせるようにと考えています。
 次に、健康管理にも力を入れたいです。年齢を重ねるごとに、体調の維持が重要になってきます。バランスの取れた食生活を心掛け、健康な状態を保つことが目標です。
 また、家族や友人との関係を大切にすることも忘れないようにしたいです。忙しい日常に追われがちですが、時間を作って大切な人たちと過ごす時間を増やすことが重要です。感謝の気持ちを表し、コミュニケーションを深め、より豊かな人間関係を築いていこうと思います。
 最後に、ポジティブな思考を持ち続けることです。困難な状況に直面することもあると思いますが、ネガティブに捉えず、前向きに解決策を見つける姿勢を忘れずにいたいです。
 この一年、年男としての抱負を胸に、自分自身の成長、健康、家族との時間、ポジティブな思考を大切にしながら、充実した一年を過ごしていきたいと考えています。

「泰然自若」の心を肝に銘じ成長|3中隊 3曹 木下 良一

 年男として新たな一年を迎えるにあたり、「泰然自若」という言葉を肝に銘じ、過ごすことを考えています。この言葉は、どんな状況においても動じず、落ち着いている様子を表します。
 私たち自衛官は、時に予測できない出来事や困難に直面することがあります。新たに挑戦することや、増える責任感など、どんな状況にも冷静に対処していきたいと考えています。
 この一年、さらなる自己成長を促進し、常に学び続けていきたいです。自ら進んで考えて行動し、新しい知識や技能を身に付け、今よりもっと高いレベルでいられるよう何事にも落ち着いて挑戦していきます。
 現在、迫撃砲分隊長という役職に就いており、責任感も増してきますが、さまざまな視点から物事を考え、広い視野を持って、最善の選択になるよう努めていき、リーダーシップを発揮していきたいです。
 この一年、「泰然自若」の心を忘れずに、成長し続けることを目指します。新しいことにも臆することなく挑戦し、前向きに取り組み、冷静に判断を行い、実践できるような一年にしていきます。

自分らしい選択ができるように|重迫撃砲中隊 士長 橋口 義美

 年女の所感として、日々の気づきや目指していることを少し書きたいと思います。
 入隊してから多くの方と、多くの時間をともに過ごすようになりました。そのおかげで、人それぞれの色や個性があることを強く感じるようになりました。誰にもその人にしかない魅力があると感じており、「自分の魅力は何だろう」とたまに考えてみますが、自分のことになるとなかなか思いつきません。
 逆に足りないところは、すぐにたくさん思いついてしまいます。間違った行動で傷つけてしまったり、迷惑をかけてしまった方への反省や過去の失敗はいつまでも引きずってしまうので、ふと思い出しては反省する時間が毎日のようにあります。その反省を生かして次につなげられたらいいのですが、あまりうまくいかないと感じます。
 今の目標は「常に自分らしい選択ができるようになること」です。会話の中で相手の言葉や行動に対してどう返事をするのか。また、どう行動するのかというのは自分だけが選択できることです。さまざまな場所でさまざまな話題が飛び交っている中で、真実や嘘は常に混在し、どの環境にいても当たり前に存在しています。
 誰かの先入観や偏見に惑わされず、自分から発信するとともに、見て聞いて経験したことを第一に、いろんな時間や空間が流れている中で自分の感覚で自分らしい選択ができたらと思います。そして、それがいつか魅力の一つになればいいと思います。

→防衛日報1月10日付PDF

学びと実践通し任務を遂行|4中隊 3曹 石橋 寛己

 平成25年から久居駐で勤務しており、部隊では対戦車小隊の操作手をしています。部隊の訓練は新しい要領を取り入れたものが多く、89式小銃、対戦車誘導弾を使った射撃訓練、三重県外のさまざまな訓練場へも行く機会があり、充実した日々を送っています。
 係業務では、初めての誘導武器係に上番し、先輩の指導をいただきながら業務を学んでおり、器材の管理や点検を任せられ、責任とやりがいを感じています。
 しかし、係に上番して初めて知る器材の名称や管理の仕方など学ぶことが多く、手探りな状態のところもあります。検査や点検に向けた準備、書類の整理にしても係の先輩や同僚に質問し、協力してもらうことが多いです。早く係業務の内容を把握し、自ら考え主導的に行動していけるようになりたいと思っています。
 そのほかの自衛隊の教育では昨年、陸曹上級英語課程を卒業し、英語だけでなく、軍事やその国の文化などの幅広い知識を学ぶ必要性を感じることができました。まだまだ語学要員として知識、経験不足を痛感していますが、今後はたくさん通訳の現場を経験し、英語のスキルを向上させ、諸外国との共同訓練への参加や国際貢献任務にも参加し、語学要員として活躍できるようになりたいです。
 今年の目標は、訓練や係業務における学びと実践を通し、業務内容の習熟や語学スキルのアップを目指し、より主体的に任務を遂行できるよう成長することです。

生涯自衛官、自分を誇れる男に|4中 隊士長 澤田 輝

 年男を迎えるにあたり、2つの抱負を考えました。1つ目は、陸曹になることです。理由は定年まで自衛官として国防という任務を全うし、自分を誇れるような男になりたいからです。
 入隊以前に家族や友人から「長くは続けられないだろう」と言われ、自分に自信が持てず常に不安に押しつぶされそうな日々を過ごしていました。しかし、現在まで続けてこられたのは、生涯を自衛官として過ごし、自分を誇れるかっこいい男になりたいと思い続けたからです。そのため、これからも日々努力を惜しまず、この思いで続けていきたいです。
 2つ目は、何事も失敗を恐れず挑戦することです。日々の訓練やこれまでに受けた教育隊の訓練で、小さな失敗でも自信が持てなくなり、そのことばかりを考えて手つかずの状態が続き、周りの方々に迷惑をかけることが多々ありました。
 これを克服するために心がけているのは、自己分析を徹底し、成功するまで何度も挑戦することです。成功体験を得て自信を持てるだけでなく、陸曹になって後輩隊員を指導する際に失敗談として教えることができます。これからも何度も挑戦することを継続していきたいです。
 最後に、これらの抱負を年男として良い年にできるよう訓練に邁進していきます。

目標と感謝を忘れず職務全う|重迫撃砲中隊 曹長 松月 照生

 今回で4回目の年男を迎えました。3曹のころに比べると体力は衰えてきたように感じることが多くなってきました。
 また、自衛官として最後の年男になるにあたり、現在まで恵まれた環境で、良き上司、同僚、後輩の下で勤務ができていること、そして家族の支えがあり勤務できていることに感謝するとともに、今までを振り返ってみたいと思います。
 自衛官として初めての年男は、3曹へ昇任し、陸曹としての決意を持って第一歩を歩み始めた年となりました。2回目の年男は、新天地への異動を決め、新たな決意を持った年となりました。振り返ると、すべてにおいて変化をもたらす年となっています。今年はどのような変化の年になるのか期待しながら、2つの目標を立てました。
 1つ目は「体力の向上」です。5年前から、ジムに通ってトレーニングを欠かさずやってきました。座右の銘である「生涯現役」を貫くためであり、自衛官として残り10年を切った今、常に動ける体を維持し、周りに迷惑をかけないためでもあります。
 2つ目は「変革」です。先任上級曹長として2年が終わろうとしている今、何か新しいものを取り入れて、中隊がさらに良くなるよう思索していきたいと思います。
 このように2つの目標を掲げ日々、感謝を忘れることなく、今の職務を全うし、次につながる成長と変化をもたらす年になればいいと思います。

→防衛日報1月15日付PDF

「一隅を照らす」人となれるよう|業務隊 2曹 中野 宏美

 「一隅」は、「片隅」という意味で、「一隅を照らす」とは、「片隅の誰も注目しないような物事にきちんと取り組む人こそ尊い人である」という意味です。
 誰もが注目するような表舞台で派手に活躍することばかりが尊いわけではありません。
 一人ひとりが自分の置かれた場所で「一隅を照らしていく」ことこそ本来であり、それが積み重なっていくことで世の中ができ上がっていく。
 すぐ派手なこと、目立つことに目を奪われがちですが、どこかの片隅で目にも止まらないようなものに目を向けて活動することも同じように尊いことだということを忘れてはいけないと思います。
 「片隅を照らす」だけでは全体が明るくなりませんが、その灯(あか)りがほかの人にも伝わり、皆が照らすことになれば、光が全体にあふれます。
 「一隅を照らす」人となれるよう、これからも精進していきます。

知識をより身に付け、センス磨く|2普通科直接支援中隊 士長 辻 千尋

 2025年になり、2回目の年女が回ってきました。いろいろと節目の年になるので、大きく2つの目標を立てました。
 1つ目は、「知識をより身に付けること」です。昨年7月に陸曹候補生試験に合格し、陸曹候補生に指定されました。その試験や、履修前教育に参加していたときに「陸曹と陸士の行動の違い」を実感しました。
 陸士のときには、特に考えず陸曹の指示に従って行動していましたが、陸曹としての行動を知って、その根拠となる知識が必要だと思いました。今の知識では到底足りるものではありません。今、受けている陸曹候補生課程や日常の業務、課外などを使って自学研鑽(けんさん)し、知識を身に付けていきます。
 2つ目は、「センスを磨く」です。色彩選びがあまり得意ではなく、特に自身の服を選ぶときに自信を持てず、妹に写真を送りながら、相談に乗ってもらっています。特に選ぶ服の色がいつも失敗しているので、少しでも上達して選ぶのをうまくなりたいと思っています。
 また、趣味でUVレジンを使ってアクセサリー作りをしているので、色選びをうまくなって、もっとオシャレなアクセサリーを作っていきたいです。最終的に大切な人たちへ手作りのアクセサリーを渡せるぐらいに上手になりたいです。
 年女という節目の年なので、気を引き締めて充実した一年にしていきたいです。

「精励恪勤」、感謝の気持ちも意識|337会計隊 士長 星山海斗

 年男は自分が生まれた干支(えと)の年にあたり、12年ごとに巡ってくる節目で、縁起の良い年だということに少し、驚きと感慨深さを感じています。
 年男というのは、一種の伝統的な文化であり、自分の中で何かしらの意味を持たせることで自分自身の行動や考え方に良い変化をもたらすものだと考えます。そこで、年男としての抱負を「精励恪勤(せいれいかっきん)」とし、これまでより一層、各試験や訓練に持てる力の限りを尽くして臨むことで、自衛官として成長していけるように精進していきます。
 また、これまで支えてくれた家族や友人、部隊の方々に感謝の気持ちを持ち続けることも意識していきたいと思います。自衛隊の仕事は一人では成り立たず、周りの協力を得て、やり遂げることができる仕事だと今回、この所感文を作成していく中で再認識したからです。
 最後に、今回、年男について初めて意識し、これまでの自分自身について考える機会ができたことを今後の自分の可能性を広げられるチャンスと捉え、各種事業に全力で臨んでいきます。

→防衛日報1月16日付PDF


◆関連リンク
陸上自衛隊 久居駐屯地
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