春日駐屯地(司令・菊池陸将補)は10月5日、「春日駐開設・自衛隊福岡病院開院70周年記念行事」を実施した。
自衛隊福岡病院は昭和30年に開院。隊員と家族の診療や健康管理などに従事し、同44年には准看護学院の前身となる養成所を開設して衛生救護陸曹の養成を行った。
平成18年からは保険医療機関の指定を受けて一般患者の診療を開始するとともに、翌年から筑紫地区の救急輪番にも参画し、地域医療にも貢献している。
今年度は、新病院建て替えのための本体工事が開始され、駐屯地の使用に制限を受ける中、OBはもとより協力諸団体、地域住民らを招待し、盛大に実施した。また、准看護学院50期学生受け入れ記念も併せて実施した。
駐屯地体育館での記念式典では、春日市長、筑紫医師会長をはじめ、協力諸団体、各駐屯地司令らが臨席。菊池将補は、「当院は、『九州・南西地域の基幹病院』であるという自覚に基づき、いかなる任務にも完遂できる能力を保持しなければならない。何が求められ、何をなすべきなのかを一人ひとりが真剣に考え、病院、駐屯地をさらに活性化し、多くの方々から信頼されるよう業務に邁進(まいしん)していこう」と式辞を述べた。
また、平素から支援してもらっている団体、個人に対して感謝状贈呈を行い、感謝の意を表した。
引き続き、招待者に対して実施した院内案内では、オンライン診療の展示や救急外来施設の説明、70周年記念動画や病院が民放から取材を受けた隊員食堂で出される「ブラックジャックカレー」のビデオ上映など現況について紹介した。
また、近隣住民に対しても、建て替え工事の景況を病院本館屋上から確認してもらうとともに、模型などによる説明を行い、建て替え後のイメージ把握と工事への理解を促した。
このほか、午後からの祝賀会に先立ち、歴代病院長会同を行い、駐屯地・病院の歩みから現在の状況について説明するとともに、将来への展望・発展について懇談を行った。
祝賀会は、部外施設に場所を移して盛大かつ和やかに実施された。多くの来賓紹介の後、乾杯、会食へと進行し、途中には駐屯地和太鼓部による荘厳な太鼓演奏が実施され、祝賀会に花を添えた。
当日は、天候にも恵まれ70周年の歴史を振り返るとともに、今後の発展を駐屯地・職員一同で祝い、盛況の中、全ての行事を終了した。
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