「援護を援護する」第127号 予期せぬ出会いで人生を変える人になろう

人事採用のプロが教える。国防人のための「使える」キャリアコラム

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人生の転機は、努力でも計画でもなく、

ふとした偶然からやってきます。  

それは道を間違えた先の喫茶店だったり、

電車を乗り過ごした夜だったり。  

予定調和を信じない。運命の出会いは、

GPSの届かないところであなたを待っている、

今号はそんなお話です。


自衛隊のみなさま、日々国防の仕事に

従事くださり本当にありがとうございます。

心から感謝いたします。


前回(126回・11/3)は、

社会人野球で打球が空に消え誰も見失う中、

突然キャッチャーの真上から落下。

ホームランより高く上がった奇跡のフライ。

その打者は後に三冠王となる落合博満。

常識を超えた一打が、天才の片鱗を見せた

瞬間だった、という話をしました。


予期せぬ出会いが人生を変える、という話をすると、  

だいたいみんな「どこで出会えますか?」と聞きます。  

それを聞いている時点で、もうダメなのです。  

予定された出会いに運命は宿らないのです。  

人生の神様は、スケジュール帳を嫌います。


思い出すのは、ある有名な放送作家さんが

まだ若手ライターだった頃の話です。  

当時、原稿を落としかけて途方に暮れていた夜、  

電車を一本乗り過ごして入った場末のラーメン屋で、  

隣の席にいたのが雑誌編集者だったそうです。  

「原稿落としそうで」と愚痴をこぼしたら、  

「じゃあウチで書いてよ」と笑われた。  

それが人生の転機になった、そうです。

  

世の中の「チャンス」とは、そういう不格好な

顔をして現れます。


だから予定された飲み会より、  

道を間違えて入る喫茶店を信じています。  

偶然のドアを開ける勇気さえあれば、  

人生はけっこうおもしろいのです。  

運命の出会いとは、GPSの外側で

待っているものです。


(了)


援護を援護するこのコラムはいつか訪れる

定年後のセカンドキャリアに活かせて、

「使える」再就職・キャリアのポイントを

毎回わかりやすく解説します。

毎週月曜日掲載です。


執筆者:株式会社 求人代表取締役 石塚毅氏

1970年新潟県出身。

前職のリクルートでは年間MVP受賞を

はじめ表彰多数。人事採用のプロ。AC

これまで7000社の採用支援、2万人

以上の個人向けキャリア相談実績あり。

サイパン島で戦死した陸軍少尉の祖父を