旭川地本(本部長・中尾1陸佐)は、陸自中央音楽隊(隊長・志賀1陸佐)が計画する北部方面隊区内巡回演奏の場を活用し、広報活動を展開した。
巡回演奏は聴衆の心に寄り添った楽曲を通して、自衛隊に対する親近感と信頼感の醸成を図ることが目的。
巡回演奏は2006年(平成18)以来となる7月26日の富良野市(富良野文化会館サンエーホール)からスタート。上富良野地域事務所はブースを運営し、広報活動を展開した。
翌27日は、旭川市立永山南中学校吹奏楽部に対して演奏技術指導を行った。同校吹奏楽部は全日本吹奏楽コンクールで昨年を含めて金賞を5回受賞する強豪校。生徒たちは自衛隊最高峰の隊員たちからアドバイスや手解(ほど)きを受け、さらなる進化を図った。
プログラム前半は演奏班長の山下3陸佐が指揮を執り、中央音楽隊委嘱作品である行進曲「天つ矛~Lightning Spear」「たなばた」を、後半は隊長の志賀1佐が指揮を執り、「晴れたらいいね」をボーカルユニットのCBボーイズが熱唱。最後は「情熱大陸」を演奏。ソプラノサックスと木琴の掛け合いに体を揺らしながらリズムを取る生徒たちも散見され、最高潮へ達した。
アンコールは北海道にちなんで「ソーラン・ファンク」で締めくくった。生徒たちは笑顔と歓喜の表情で「ヤバーイ! 最高!」と興奮状態だった。
顧問の山口先生は、「スーパースター軍団に来ていただき、光栄でした。レッスンでもみるみる生徒たちの音が良くなっていくのが分かった。ミニコンサートでも久しぶりに鳥肌が立ち、夢のような時間でした。コンクールへ向けて大きな励みになりました」と感想を述べた。
巡回演奏最終日となる29日は、10年ぶりとなる札幌公演。札幌Kitaraホールで開催された。演奏会前に音楽科職種説明会参加予定の大学生に対し、トランペット奏者との懇談の時間を設定して不安を払拭(ふっしょく)させるなど、音楽科職種希望者の心に寄り添った対応を行った。
旭川地本は「今後も地域に根差した広報活動などを展開する」としている。