福知山駐(司令・塚本1陸佐)は10月19日、福知山商工会議所が主催する「福知山産業フェア」、福知山商工会議所青年部が共催として行う職業体験「ふくジョブキッズ」に協力した。
福知山駐(司令・塚本1陸佐)は10月19日、福知山商工会議所が主催する「福知山産業フェア」、福知山商工会議所青年部が共催として行う職業体験「ふくジョブキッズ」に協力した。
催しの最終日に実施されたイベントには、市内の企業団体なども参加し、主として小学生を対象とした職業体験を行った。イベントは、事前予約制で消防士やケーキ屋さんなどさまざまな職業体験ができ、プチ自衛隊体験にも多数の応募があった。
開始時間になると、災害派遣用のベストを着用し、顔には迷彩のペイントを施したちびっこ自衛官たちが集合した。
参加した子供たちからは、「『自衛官』になれて、うれしかった」「今日教わった結びを家に帰ってから、お父さんやお母さんに教えてあげたいです」などの感想があり、さらには真心のこもった応援のお手紙をもらった。
支援を通じて、イベントの盛会に寄与するとともに、地域の人々に対し、自衛隊の活動について理解を深めてもらう良い機会となった。
<編集部より>
一人の親として、子供の笑顔はかけがえのないもの。一瞬で感じるとすれば、とくに小学生低学年ぐらいまででしょうか。余談ですが、そのうち、「パパ」から「お父さん」になり、いつしか「オヤジ」と呼ばれ、次第に距離が広まります。昭和世代でかつ、社会部記者。ほとんど家にいない状況ではなかなか、その距離は縮まることはありません。
ところが、子供が職業の選択や家庭を持ち、人の親となるようになると、少しずつ父子の会話がかつてのように増えたりします。あくまでも一個人の経験ですが、どの時代にせよ、関係性から言えば父子の共通項は「笑顔」にほかならないように思うのです。
「子供たち一人ひとりが最高の笑顔で楽しかったと言ってもらえるイベントに―」。これは、福知山駐屯地が協力した職業体験「ふくキジョブキッズ」を福知山産業フェアの共催として実施した福知山商工会議所青年部がSNSで発信した言葉です。
その名の通り、主に小学生を対象とした自衛隊を「体験」してもらうイベントです。市内の企業団体なども参加し、消防士やケーキ屋さんなどとともに、「プチ自衛隊体験」にも多くの応募がありました。その報告は防衛日報の本日(11月27日付)2面で掲載しました。消防士よりもケーキ屋さんよりもまず、自衛隊を選んだくれたことにまずは感謝、感謝です。特筆すべきは報告とともに寄せられた写真。その一つひとつに、それこそはじけるような笑顔が満載していました。
物珍しさ、怖そうなものへの単純な興味、親から言われて仕方なく…選択にはいろいろあったのかもしれませんが、そんなことはどうでもいいのです。とにかく、体験すること。「見て、聞いて」から「やってみる」ことこそ、頭で、体で感じ理解が生まれるからです。
体験内容も豊富でした。まずは形から。災害派遣用のベストを着用し、顔にはドーランならぬ迷彩のペイントを施し、コンパスを使って公式キャラクターを探し、最後にはロープワークにも挑戦です。
初めて体験した子供もいたことでしょう。説明を聞きながら、ペイントも塗られ、戸惑うこともあったかもしれません。こうしたすべてを吹き飛ばしてくれたのが写真1枚、1枚にあふれていた笑顔。編集段階で、写真を多用(計3枚)することを決めた最大の理由でした。読者の方々には子供たちの素直な表情をぜひ、読み取ってほしいと思ったからです。
青年部は、「子供たちの可能性を広げる職業体験イベント」としていました。その「可能性」にこだわってみるならば、個人的にはまさに職業選択への可能性としたいですね。
福知山駐による子供たちのコメントがなかなかでした。「ロープワークで教わった結びをお父さんやお母さんに教えてあげたい」の思いも、「『自衛官』になれて、うれしかった」の言葉も、そのきっかけはこの職業体験。子供たちにとっては、この先、何かの機会で思い出しそうな、そんな現実味もちょっぴり感じられる内容でした。
笑顔いっぱいに体験した貴重な日々のことがいつの日か、実を結ぶこともまた、少し期待したくなります。