鳥取地本(本部長・進藤1空佐)は3月7日から11日の間、米子駐で、8普連3中隊(中隊長・高橋3陸佐)が担任した予備自衛官5日間招集訓練を支援した。
鳥取地本(本部長・進藤1空佐)は3月7日から11日の間、米子駐で、8普連3中隊(中隊長・高橋3陸佐)が担任した予備自衛官5日間招集訓練を支援した。
今年度4回目となる5日間訓練には、44人の予備自が参加し、体力検定、射撃訓練、職務訓練などが行われ、練度の維持・向上に努めた。
地本は、受付業務を支援するとともに、隊員の身上把握や即自有資格者への志願勧誘を実施した。
訓練2日目には、永年勤続者表彰式を県隊友会事務局長の菅原氏臨席の下、5人の本部長表彰受賞者に対して実施し、その栄誉をたたえた。
表彰式で本部長は、「予備自衛官が担う役割は国家防衛力の下支えとして極めて重要であり、今回のような訓練の積み重ねこそが防衛力の向上・安全保障の強化に直結する。また、任期を全うすること、自衛官・即自・予備自・予備自補といった仲間を増やすこと、向上心を持つことを要望するとともに、知識や技能のさらなる向上と安全を祈念する」と訓示した。
鳥取地本は「今後もあらゆる機会を捉えて士気の高揚を図り、訓練出頭率および充足の向上に努める所存である」としている。
<編集部より>
いざという時に必要となる防衛力を急速に計画的に確保しなければならない-。自衛官数が増えない現状では、予備自衛官はなくてはならない存在となってきました。日本だけではなく、多くの国でもこうした戦力を増強するシステムを取り入れています。昨今の安全保障を考えれば至極、当然の施策なのです。
本日、紹介する鳥取地本が支援した「予備自5日間招集訓練」で、本部長の進藤1空佐が集合した予備自の前で熱くアピールしたのは、「予備自衛官が担う役割は国家防衛力の下支えとして極めて重要」の言葉でした。
招集訓練では年に何度か職場を離れます。「予備自=職場の理解」は欠かせません。知人に予備自がいます。本人の気持ちが前向きなのは当然ですが、一定期間、留守にすることで、周囲への業務の負担増は避けられません。離れるにあたっての気遣い。少しは気になるでしょう。
しかし、それは杞憂(きゆう)です。やはり、「予備自雇用企業」なんですね。業務を振り分けたり、手当の支給などの企業努力である程度解決し、制度には雇用に伴う負担を軽減する給付金の支給などもあります。「安心して行っておいで!」。そんな雰囲気というか、環境があればこそ、出頭につながっているのだといいます。
すべての企業がそうできるかはわかりませんが、そこには予備自等制度の根本につながるものがあります。①国防への貢献②地域社会への貢献③企業のイメージアップ、PR④職場の活性化。もっといえば、予備自の規律、責任感、協調性、実行力などの資質こそ、企業の業務に生かされるということでしょう。
何よりも、退職し、再就職先でも国のため、地域のため、そして国民のために防衛や災害派遣活動に従事したいという思いを持ち続けていることには、感謝しかありません。
防衛省によると、令和6年3月31日現在、後方地域の警備や後方支援などの任務に就く予備自は4万7900人、常備自衛官と同じく第一線部隊の一員となる即応予備自衛官は7981人です。約5万5000人が、有事となれば活動に赴きます。
さらに、自衛官OBでなくても一般公募によって採用され、教育訓練を受けて予備自に任用される予備自衛官補は4621人います。計約6万人近くの思いが防衛省・自衛隊を支え、防衛力の向上、安全保障の強化に直結しているわけです。
国家→防衛省→自衛隊→常備自→予備自…とつながる自衛隊のシステムが、日本を護(まも)ってくれていること。「二足のわらじ」を持つ予備自が大きな戦力となっていること。予備自を語るとき、言いたいのはそこに尽きます。