坑道型陣地に重特科火力、構築担った精鋭集団~全国に残った3中隊、隊旗返還式で幕を下ろす~
 
 部隊の改編に伴い、陸上自衛隊の坑道掘削専門部隊「坑道中隊」がこのほど、長い歴史に終止符を打った。有事の際、地対艦ミサイルや自走榴弾砲などの重特科火力をトンネル状の坑道型陣地から運用する想定で大きな役割を担ってきた精鋭集団は、経空攻撃などの変化から防護手段の転換が求められ、廃編が決まった。全国に残る301、302、304の3つの坑道中隊は3月中旬、「隊旗返還式」で中隊長から施設団長に隊旗が返還された。世界でも珍しい坑道掘削部隊。隊員たちは大きな任務を終え、万感の思いと「坑道魂」の熱き心を胸に、新たな道へ踏み出した。

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