陸上自衛隊と英国陸軍は11月15日から共同実動訓練「ヴィジラント・アイルズ23(VI23)」を開始した。今回は部隊の往来を簡素化する「円滑化協定(RAA)」を初めて適用。「準同盟」である英国と安全保障面で連携強化を図り、自由で開かれたインド太平洋」の実現を目指す。
VI23は陸自と英陸軍の相互理解や連携強化を図る目的で、今月26日まで行う。島しょ防衛を想定し3夜4日で実施する共同演習では、潜入や偵察訓練、実弾による戦闘射撃訓練などを行う。実施場所は陸自の相馬原(群馬県)、関山(新潟県)、王城寺原(宮城県)の各演習場のほか、三沢対地射撃場(青森県)。
今回は英陸軍の第1王立グルカライフル大隊、第16空中強襲旅団戦闘団の約200人、陸自の第1空挺団、航空自衛隊の第7航空団の約400人が参加する。
15日には相馬原演習場で陸自と英陸軍による開会式が開かれた。バグパイプが演奏される中、第1空挺団第3普通科大隊の石川大輔大隊長(2陸佐)と第1王立グルカライフル大隊のスタンフォード・タック大隊長(中佐)が登壇。
石川氏は「グルカ大隊は世界最強の部隊だ。特にジャングル戦や遊撃の精鋭部隊。戦闘間の情報共有に加え、戦い方を勉強させてもらいたい」と話した。
一方のタック氏は「紛争のない自由で開かれたインド太平洋地域の実現はもはや共通願願望ではなく、共通の政策目標だ」と語り、日英の連携強化を図っていく考えを示した。
撮影はすべて防衛日報社