米軍制服組トップのチャールズ・ブラウン統合参謀本部議長が11月10日、防衛省を訪問した。木原稔防衛大臣と自衛隊制服組トップの吉田圭秀統合幕僚長と会談し、日本周辺で軍事行動を活発化させる中国を踏まえ、日米同盟の抑止力、対処力を強化する方針で一致した。
会談で木原氏は「自由で開かれたインド太平洋を実現するため、日米同盟に求められる役割はこれまで以上に必要となる」と話した。
ブラウン氏は豪州や韓国、フィリピンといった国々と連携する日本について「(インド太平洋)地域において、各国との安全保障上の強い絆を築いていることに感謝する」と応じた。
その後、別室に移り、吉田氏とブラウン氏が会談。吉田氏は「ウクライナや中東の情勢が緊迫度を増す中、議長に就任して初めての訪問先を日本にしたことは、強固な日米同盟を証明するものだ」と強調した。
ブラウン氏は「安全保障環境が大きく変化している。中国を含め世界には、さまざまな課題がある。米軍と自衛隊が共に抑止力を強化していきたい」と期待を寄せた。
ブラウン氏はで故コリン・パウエル氏以来2人目の黒人の統合参謀本部議長。防衛省によると、9月に就任したブラウン氏は国際会議への出席を除き、初めての外国訪問先として日本を選んだ。
撮影はすべて防衛日報社