海上自衛隊の掃海艦「あわじ型」4番艦の命名・進水式が10月24日、ジャパンマリンユナイテッド(JMU)の横浜事業所鶴見工場(横浜市)で開かれ、「のうみ」と名付けられた。同艦は潜水艦を狙うより深い海域に敷設された機雷を探知・除去する能力に優れている。装備品を含めた建造費は約172億円で、令和7年度末に就役予定。
「のうみ」は全長67メートルで、基準排水量は690トン。掃海艇「えのしま型」から約120トン大型化。就役中の掃海艦と同じく最大のFRP(繊維強化プラスチック)製の掃海艦となる。
同艦には20ミリ機関銃に加え、自走で機雷を破壊する自走機雷処分用弾薬などの掃海装置を持つ。掃海装置は脱着式で、災害発生時は支援物資などを積載するためのスペースを確保するために取り外すことも可能だ。このほか、海域内を自走し機雷を探知する自律式水中航走体や可変深度式機雷探知機などを備える。
同艦の名前は、江田島と地峡でつながる東能美島・西能美島の総称に由来する。旧海軍では同様の名前で海防艦「能美」として使用されていた。