東大発のバイオベンチャー企業ユーグレナは10月2日、同社が製造・販売する国産SAF(持続可能な代替航空燃料)「サステオ」を航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」のT4練習機に給油したと発表した。SAFは、航空機からの二酸化炭素(CO2)排出量を大幅に削減できるバイオジェット燃料で、今年6月にもF15戦闘機などにも給油されていた。

 ユーグレナが供給したサステオは、微細藻類ユーグレナや使用済み食用油などを原料とし、製造などの過程で排出する二酸化炭素(CO2)の量が化石燃料より少ない。さらに、食用油の原材料である植物とユーグレナはどちらも成長過程で光合成によってCO2を吸収するため、燃料を使用した際のCO2の排出量が実質的にプラスマイナスゼロとなる。

 サステオが給油されたT4は、9月24日に鈴鹿サーキットで開催された「F1日本グランプリ決勝戦」や前日のリハーサルで展示飛行した。

サステオが供給されたT4が大空を舞った

 今年6月にも、空自岐阜基地に所属するF2、F15の両戦闘機2機に同社のサステオが供給された。防衛省・自衛隊にも、カーボンニュートラル(脱炭素)の意識が広がっている。
ユーグレナの広報担当は「自衛隊からの要請があれば、今後も『サステオ』を供給していきたい」と話していた。