指揮りりしく響き渡る8門の砲声

 <宮崎>えびの駐(司令・大江1陸佐)は4月22日、4年ぶりに駐屯地を一般開放して同駐創立42周年記念行事を開催した。

 大江司令は来場者に対し、「『信頼と感謝』を合言葉に、地域に信頼される部隊を駐屯地一丸となってつくってまいります」と述べた後、隊員に対し「身近なところでわれわれを支えていただいているご家族や地域の方々への感謝の心を決して忘れることなく、今後も隊員諸官が力を合わせて地域と一体となり、任務に邁進(まいしん)することを期待しています」と述べた。

 式典は観閲式の後に観閲行進、太鼓演奏(熊本西特連太鼓)、一般陸曹候補生による自衛隊体操展示に続き、特科射撃展示では、指揮通信車に乗った3大隊の女性自衛官、長田3陸尉が8門のFH70を指揮。音楽とコラボした32発の空砲射撃、砲身ドリルなどを披露した。最終弾は、8門斉射の迫力と長田3尉の凛(りん)とした姿に多くの歓声と拍手が送られた。

観閲行進 AAV7

訓練展示 長田3尉

訓練展示 FH‐70斉射

装備品展示 AAV7

 また、23日にはえびの市の飯野地区で市中パレード、装備品展示を実施。約1200人の観客が沿道に駆けつけた。徒歩行進部隊が目の前を通過する度に拍手が湧きおこり、大迫力の車両行進には特に子供からの大きな声援が隊員に送られた。

観閲行進 徒歩行進部隊

 えびの駐は「行事を通じて陸上自衛隊の真姿を示すとともに、駐屯地に対する一層の理解促進と信頼強化を図ることができた」としている。

<編集部より>

 2面は写真を多く使って訓練などを紹介する企画「精鋭たち」がトップです。今回は、えびの駐屯地が実施した創立42周年記念行事です。各部隊では4~5月にはこの種の節目の行事があり、その報告が寄せられますが、企画として扱う理由の一つは、やはり写真の良さ、意味合いに他なりません。

 そこで、えびの駐屯地の写真です。特科射撃展示で、指揮通信車上で指揮をする女性自衛官の凛々(りり)しい姿、迫力ある斉射の様子、そして、公道を行進する圧巻の車列…。3枚それぞれに飛びつきました。企画にするには十分すぎる内容でした。

 全国の部隊からは、さまざまに工夫を凝らした写真が届きます。好みはありますが、内情をお話しすれば、掲載に向けて選びたくなる一番の根拠となるのは「自衛隊らしさ」を率直に表現してくれるカットです。もちろん、迫力だけではありません。地域とのコミュニケーション、そこにあふれる笑顔もいいですね。新聞では枚数や大きさなどに限りがありますが、デジタル版となれば、その意図がさらにはっきりするのではないかと思います。今後も、写真とともに「ザ・自衛隊」の記事を提供することは言うまでもありません。

 2面ではほかに、勝田駐屯地施設学校による訓練検閲の写真(指揮所用簡易掩蓋掩壕などの陣地構築作業)もいいですよ。

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→防衛日報5月30日付PDF