艦長ら試食、全17店クリア 店主「カレーを広めたい」
鹿児島地本(本部長・稲崎1海佐)は3月23日、霧島商工会議所で「護衛艦きりしまカレー認定式」を実施した。認定式は、「きりしま」の艦名が霧島山に由来することから、霧島市内の飲食店へ「きりしま」カレーのレシピを提供し、飲食店がレシピに基づいて再現。「護衛艦きりしまカレー」として認定を受けることにより、海自の認知度向上、地域振興の一環として企画され、飲食業生活衛生同業組合霧島支部の加盟店の中から17店舗の飲食店が公募に名乗りをあげた。
鹿児島地本募集課(課長・竹下2陸佐=現2高射特科大隊長=旭川)を中心に各関係団体、メディアとの綿密な調整を実施し、最終的に「きりしま」艦長の石寺1海佐、先任伍長の簾田海曹長、給養員の白石3海曹が試食し、公募に名乗りをあげた飲食店17店舗が5項目の基準を全てクリアし、晴れて「護衛艦きりしまカレー」の認定を受けた。
認定証を授与された飲食店関係者は、メディアからの取材を受け、「護衛艦きりしまカレー」の存在が鹿児島県内に知れ渡ることとなった。
認定を受けた飲食店からは、「『護衛艦きりしまカレー』の認定を受けるため、いただいたレシピを再現することに時間をかけました。認定されてうれしいです」、霧島市で鶏を扱う店主からは、「霧島の季節の野菜、自慢の鶏を使って『護衛艦きりしまカレー』を広めたい。ありがとうございました」など、多くの感想と感謝の言葉があった。
また、一緒に試食した鹿児島地本広報係長の久木田准海尉からは、「艦(ふね)を降りて8年。久しぶりに海上自衛隊のカレーを食べた気がした」との感想があり、店主たちが満面の笑みをうかべていたことは、非常に印象的だった。
鹿児島地本は「引き続き鹿児島県民の自衛隊に対する理解促進、認知度向上につながるすべての活動を積極的に実施するとともに、あらゆる機会を活用し、隊員募集に資する広報活動を継続的かつ、効果的に実施していく」としている。
<編集部より>
海上自衛隊では毎週金曜日にカレーを食べる習慣が今も定番となっています。長い海上勤務・遠洋航海では外洋の景色が変わらず、曜日感覚が薄れてしまうことから、始まったといわれています。
1面トップで紹介したのは、鹿児島地本が護衛艦「きりしま」カレーのレシピを名前の由来がある鹿児島県霧島市内の飲食店向けに提供し、公募。基準をクリアした17店に「お店で出してもいいですよ」という認定証を授与したというお話です。審査・試食には「きりしま」の艦長も加わりました。
お店からすればブランドメニューの一つとして、海自からすればカレーを知って、自衛隊への理解を深めてもらう。自衛隊がこだわっている「地域との連携」につながるわけですね。ちなみに、海自では以前、館山航空基地(千葉県館山市)の基地で出されていたカレー「たてやま海自カレー」の提供が飲食店やホテルなど市内5店舗で実施されたニュースもありました。
カレーは大人から子供まで大好きな食べ物です。もちろん、自衛隊員も。空腹を満たすためにも欠かせません。
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