音表を使って発声練習を指導する講師の本間氏

 倶知安駐(司令・齋藤2陸佐)は3月16、17の両日、駐屯地アナウンス技術教育を実施した。教育は、隊員のアナウンス技術の向上を図り、各種行事などで必要なアナウンス要員を育成するのが目的。講師として、イベント司会やラジオパーソナリティーとして広く活動するアナウンス講師の本間景子氏を招へいし、開催された。

プロの講師がアナウンス技術教育

 教育には、駐屯地各部隊から選出された8人の隊員が参加。本間氏の指導の下、発声法や原稿の読み方など、プロ同様の実践的な実習を中心に教育が進められた。

 2日間にわたる教育で、初日に行われた自己紹介では声が通らず本間氏に聞き返されていた隊員も、教育の半ばには聞き取りやすい声で立派に原稿を読み上げられるほどの練度となり、終了時にはさらに発声・発音の練度を向上させていた。

 教育に参加した隊員は、「プロの技術を直接学べて、話すことにも少し自信が持てた」「普段、何気なく見ているテレビなどのアナウンサーも、こんな苦労をしているんだと改めて感じた」と、自衛隊ではあまりできない体験に、やや興奮気味で話していた。

各種行事など 司会要員の育成に力

 教育に参加した隊員は、今後行われる各種行事などのアナウンスを担当する。当初の目標は7月に開催予定の駐屯地創立記念行事の司会進行でさらなる教育、訓練を経て、最終的に男性隊員1人、女性隊員1人の計2人が、記念行事の司会として選出される予定。

声を出すトレーニングを行う隊員

実際に使われた原稿を読んだ

<編集部より>

 本日の2面は「自衛隊員もこういうことをやるのか」と一瞬、思えそうな倶知安駐屯地が実施した「アナウンス技術教育」の話題を紹介します。発声法から原稿の読み方など、一見、テレビ局の新人アナウンサーの研修風景かと見間違えるほど。写真もよく表情をとらえていましたので、大きく取り上げました。

 そもそもは「自衛隊=アナウンス」(?)、なぜ?何のため?と思うかもしれませんが、各種行事などでアナウンスを担当するのは自衛隊員。「訓練」を経て、司会要員を養成するためという話で、先生もプロのアナウンス講師とあって本格的です。参加者たちは普段とは一味も二味も違う訓練に悪戦苦闘。それでも、イベントは地域とともに歩む重要なイベントです。少しでも技術を身に付けて分かりやすく、親しみやすい「アナウンサー」が登場することでしょう。

 ほかでは、海上自衛隊呉教育隊の自衛官候補生修業式・練習員課程始業式の溌剌(はつらつ)とした若者たちの姿、善通寺駐屯地、宇都宮駐屯地中央即応連隊でのトップの着任式などを紹介しています。

続きはPDFにて防衛日報をご覧ください。

→防衛日報4月21日付PDF