歯を食いしばり、60キロのアキオを曳行した

アキオ曳行、個人機動、バイアスロン、分隊断郊

 【2023年3月17日(金)2面】 <山形>神町駐20普連(連隊長・荒木1陸佐)は2月22日、天童高原スキー場(天童市)で令和4年度「連隊スキー競技会」を実施した。競技会は、スキー機動に係る練度を向上させるとともに、部隊の士気高揚、団結の強化を図るのが目的。競技は「アキオ曳行」「バイアスロン」「個人機動」「分隊断郊」の4種目。

 競技会に先立ち、21日に駐屯地で開会式が行われ、統裁官の荒木連隊長は、「勝利を追求せよ」「中隊の団結強化」「安全管理・健康管理」と要望事項を述べた。

 競技会は「アキオ曳行」から行われ、各中隊の代表4人1組1個チームが約60キロのアキオを曳行した。コースの途中には、通称「激坂(げきざか)」と呼ばれる登坂困難な箇所があり選手を苦しめたが、チームで息を合わせ、一歩一歩登った。

 「バイアスロン」は、スキー機動と空包射撃(交戦戦闘装置バトラーを使用)を用いて的を射倒させる競技形式の下、各中隊代表5人のリレー方式により行われた。射撃を外すとペナルティー(追加の50メートル滑走)があり、プレッシャーや息切れなどで照準が困難な場面もあったが、冷静さを保ち、見事命中させると競技は盛り上がりをみせた。

 続く「個人機動」では、各中隊参加希望者によるオープン参加で行われ、定められたコースを2周した。選手たちは日頃の錬成で培った滑走技術を遺憾なく発揮し、最後まで懸命にゴールを目指した。

 最後の種目「分隊断郊」は、各中隊5人1組の3個分隊断郊のリレー方式で行われた。アンカーの分隊には中隊長の参加が規定されていることから、中隊長自らが中隊の名誉のために走り、勝利を追求した。

 競技会当日は天候に恵まれ、選手は額に汗を流しながら疾走。機動力、斜面滑走技術を要する起伏の激しいコースに果敢に競技に挑んでいた。

 閉会式は競技終了後、駐屯地で行われ、成績は機動の部(アキオ曳行・分隊断郊)、バイアスロンの部を3中隊が全て制し、見事総合優勝を果たした。

バイアスロンの部では、射撃の精度も求められた

分隊断郊の部で軽快なすべりを見せる隊員

個人機動の部では、自身の記録にも挑戦した