歓声を上げ、滑り台を楽しむ子供たち

北の天文字焼き
ギネス認定の「世界一大きい火文字」

見事なコラボレーションを生んだ天文字と花火

 【2月8日、11~12日】

 名寄市で開催された「北の天文字焼き2023」に協力した。

 北の天文字焼きは、2017年には「世界一大きい火文字」としてギネス世界記録に認定された、京都の大文字にも負けない名寄市を代表する冬の風物詩で、今年で32回目を迎える。

 行事には、駐屯地所在部隊から3日間で延べ26人の隊員が設営にあたった。2月8日は、78式雪上車による設営場所の圧雪を皮切りに支援を開始し、開催当日の同11日には、天文字焼き実行委員会の人々とともに計54個のドラム缶を雪上に設置し、開催の準備を支援した。

 午後6時、加藤名寄市長をはじめとする実行委員会とともに駐屯地司令の山﨑1陸佐、4高射特科群長の吉田1陸佐(※)、駐屯地業務隊長の兼利2陸佐が参加し、ドラム缶への点火が始まった。その後、次々とドラム缶へ火が移され、雪の斜面に縦約220メートル、幅150メートルの巨大な「天」の火文字が完成すると、名寄の真冬の夜空へ色鮮やかな花火が打ち上げられた。

 開催当日は「なよろ雪質日本一フェスティバル」も開催され、雪質日本一の雪祭りと日本最北の火祭りである「北の天文字焼き」を一目見ようと市内外からの大勢の来場者で大いににぎわいをみせた。

※「吉」の字の正しくは「つちよし」

手際よくドラム缶を雪上車へ積載していく

実行委員会とともに駐屯地司令らがドラム缶への点火を行った

しもかわアイスキャンドルミュージアム
3500個のキャンドル、街を琥珀色に

無数のキャンドルが幻想的な雰囲気を演出した

 【1月30日~2月12日】

 豊かな森林に囲まれ、多くのスキージャンパーを輩出している下川町で開催された「第49回しもかわアイスキャンドルミュージアム」に協力した。

 ミュージアムは、「アイスキャンドル日本発祥の地」である北海道下川町の冬の恒例行事で、夕方には約3500個の氷でできたアイスキャンドルに火が灯され、街一帯が幻想的な琥珀(こはく)色の光に包まれる。

 行事では駐屯地に所在する3即応機動連隊4普通科中隊準備隊(準備隊長・鴇田1陸尉)が担任。メインオブジェ、ウエルカムアーチ、ステージを約10人の隊員が約2週間にわたって制作にあたった。

 メインオブジェは、上部に人が立つと光に包まれたドレスを身にまとうことをイメージして制作。高さ約8メートル、幅20メートルを誇る壮大で迫力あるメインオブジェを完成させた。また、会場の入り口には鐘を取り付けたウエルカムアーチを配置した。

 さらにステージ上には下川町の針葉樹をモチーフに、約500個のスノーブロックを積み上げ、独創性あふれる立派なステージを完成させた。

 開催当日(2月11日)のメイン会場では、夜の訪れとともに次々とアイスキャンドルに火が灯され、準備隊長から下川町長に完成した各種オブジェが引き渡された。

 制作にあたった隊員は、「昨年、雪のない本州から名寄へ異動し、先輩隊員に除雪の要領、雪質に応じた雪の扱い方を教わった。寒さの中で初めての任務だったが、仲間と協力して雪のオブジェの制作に携わることができ、感無量」と思いを述べた。

 2日間の開催期間中は、町内外から多くの人々が会場を訪れ、隊員たちと来場者は笑顔を見せて琥珀色にきらめく幻想的なアイスキャンドルミュージアムを楽しんだ。

スノーブロックを積み上げてメインオブジェを制作していく

会場は優しい琥珀色に光に包まれた


駐屯地のコメント
 活力のある健全で信頼される駐屯地を目指し、地域の行事を積極的に支援しつつ、活動を広げて自衛隊に対する理解と信頼の向上に努め、地域との連携を図っていく。