退官式に臨む二人
【2023年1月25日(水)1面】 昨年の年末、宮崎地本(本部長・石原1空佐)で2人の定年退官者を送る退官式が行われた。自衛隊ではよくある退官式だが、この2人の関係が珍しかった。「思い出の定年退官式」として寄せられた地本からの報告を紹介します。
宮崎地本は12月23日、定年退官者2人の定年退官式を実施した。
当日は、強い寒波の影響で気温低下がみられる中、定年退官を迎えた宮崎募集案内所の西田2陸尉とえびの駐援護センターの多田准陸尉を見送ろうと多くの隊員・職員の仲間が参加した。
西田2尉は、宮崎募集案内所長として少子高学歴化やコロナ禍による厳しい募集環境の中、在任間に286人の良質な隊員獲得に努めた。
また、多田准尉は、えびの駐援護センター援護係として退官予定隊員に対する就職指導を積極的かつ献身的に実施。援護依頼隊員の希望に添った百パーセント援護の達成を実現した。
実は、この退官者2人には、ドラマチックなエピソードがあった。
高校の級友、同じ職種、同じ日、同じ場所で…
それは同じ高校のクラスメート。それだけでなく、同じ職種(機甲科)、同じ日、同じ場所で退官を迎えるというドラマだった。36年有余の長きにわたり、それぞれの部隊・役職を歴任し、この日を迎えたのだった。
「これ以上ない縁に感慨」
西田2尉は最後のあいさつで、「同じ高校のクラスメートとこのような形で退官を迎え、これ以上ない縁を感じ、感慨深いものがあります」と語り、2人にとっては「思い出の定年退官式」となった。
宮崎地本は「退官者の先輩2人からの教えを胸に、引き続きあらゆる機会を通じて県民との信頼関係を築き、募集・援護・広報活動に邁進(まいしん)していく」としている。