美幌1中隊の空岡3陸曹、陸曹教育隊で方面総監賞を受賞
【2023年1月24日(火)2面】 <北海道>美幌駐6普連(連隊長・河村1陸佐)の1中隊に所属する空岡赳巨(たけみ)3陸曹(当時陸士長)が昨年10月3日から12月13日の間、東千歳駐で、1陸曹教育隊の第141期初級陸曹特技課程に教育入校し、優秀な成績で北部方面総監賞を受賞した。空岡3曹は昨年6月、同じ自衛官で定年退官前の父親からサプライズ訪問を受けて涙し、「立派な陸曹になる」と父親の前で強い決意を語った隊員。憧れである父親との約束を果たし、さらなる目標を誓った。
父親に憧れて自衛隊に入隊した空岡3曹。常に父親の背中を追うように日々訓練などに励み、努力を積み重ねて陸曹候補生に指定され、1陸曹教育隊への教育入校が決まった。
教育入校にあたり、連隊が実施した事前教育として、陸曹候補生履修前教育を受けている間、当時定年退官前だった父親(空岡3陸佐)から河村連隊長に対し、「息子の頑張っている姿を妻にも見せてあげたい」という1本の電話から、河村連隊長の企画で感動の「親子サプライズ祝福」が実施された。
河村連隊長が父親と富士学校普通科部で勤務が一緒だったことからつながりがあり、サプライズで静岡県にいるはずの父親が、教育中に突然現れて空岡3曹が憧れの父親と再会するという内容だった。
サプライズ企画は大成功。空岡3曹は定年退官前の父親に再会でき、うれしさのあまり涙があふれてしまいながらも、「この再会を糧に、さらに父親へ近づけるよう立派な陸曹になり、連隊のために頑張っていきます」と父親に約束を誓っていた。
その後、教育入校した空岡3曹は困難にぶつかり、苦戦してしまうことがあっても「憧れである父親」へ近づくため、前を向き続け、教育間の同期たちと一致団結しながら、一日一日を乗り越えてきた。
努力が成果につながり、教育間の優秀な成績により北部方面総監賞を受賞。父との約束を果たし、今年1月1日付で3曹に昇任した。
空岡3曹は「憧れである父親へ一歩近づけたと思います。今まで応援してくれた両親には感謝の気持ちでいっぱいです。憧れの父親にさらに近づくため、たくさんのことに挑戦していき、一人前の陸曹になります」と今後の目標を述べていた。