学生を求めて は、明日の日本を牽引する自衛隊志願者を創出するため、一般大学に通う学生に対して各地本が行っている募集広報の様子を届ける企画です
和歌山大との協定に基づいて連携・協力
【2022年12月20日(火)1面】 和歌山地本(本部長・栫1陸佐)は10月20日、今年6月に締結した国立大学法人和歌山大学(和歌山市、伊東千尋学長)との連携・協力協定に基づき、大学の新規講座「災害ボランティア学」で大学生約150人に対し、自衛隊による演習「命を守る術」を実施したほか、栫地本長による「自衛隊の災害派遣」の講義動画を配信した。
協定は、双方が有する資源などの活用を図りながら相互に協力し、地域防災に貢献する人材の育成などに寄与するのが目的。
演習は受講学生を3つのグループに分け、防災にかかわる自助・共助・公助の活動をテーマに、ロープワーク、非常用糧食の取り扱い、救急法、物資運搬要領などについて実習を取り入れて説明した。
受講した学生からは、「自衛隊による授業をしてもらい、とても面白かった」「私たちにとって大切な自衛隊の方々と直接お話しできたことが最も良かった」などのうれしい感想が聞かれた。
約60分間の栫地本長による講義は、事前に本部庁舎で撮影し、大学の教育システム上で10月27日から11月3日までの1週間、オンデマンド形式で配信された。講義内容に関するレポートでは、自衛隊の災害派遣活動の幅広さへの驚きが多く見られたほか、近年実施された和歌山県内での災害派遣活動を紹介することで身近に感じ、理解しやすかったようだ。
また、講座におけるレポート「地域防災力を向上するために自衛隊と協力・連携すべき事項」に対する学生意見では、地域の小・中学校の生徒に向けての自衛隊による出前講座や地域住民参加型の防災イベントをするべきとの回答が非常に多く、「授業参観(保護者参加型)などの形にすることで、より多くの人に防災を広められると考える」との意見もあった。
学生からは貴重な意見も
一方で、「若い世代には自衛隊に興味がある人も少なくない。自治体と自衛隊が協力し、防災活動に関する効果的な広報活動に焦点を当てるべき」との意見もあり、地本に求められる役割を改めて認識する機会となった。
受講した学生の中には、自衛隊イベント・セミナーの案内を希望する学生もおり、募集につなげていきたい。
授業(演習)は、実際に令和3年度に和歌山市水管橋崩落に伴う災害派遣活動(給水支援)を行った、37普連1中隊の支援で連隊機動展開訓練を和歌山大学構内で実施。災害派遣活動に使用する装備品などの展示には、学校関係者ら多くの見学者が訪れた。
和歌山地本は「引き続き地域と自衛隊の懸け橋となり、自衛隊の活動への理解を深めてもらうとともに、学生を始め、多くの方々に自衛隊を身近に感じてもらい、さらなる理解と協力を促進する」としている。
陸自3師団長「リーダーシップ論」を語る
【2022年12月20日(火)1面】 陸自3師団長の荒井陸将による教育講座「リーダーシップ論」が11月25日、国立大学法人和歌山大学で開催され、多くの来場者が訪れた。
講座は、和歌山地本が同大学と連携・協力協定を締結し、地域防災に貢献する人材の育成に取り組んでいることから、同大学からの依頼により実施。学生や教職員を中心に約60人が参加した午後の部と、一般の方を中心に約30人が参加した夜の部に分かれて行われた。
参加者は、荒井陸将のこれまでの経験からくるリーダーシップ発揮に際し、大切な「リーダーとフォロワー/共に働くメンバー」の関係性の話に聞き入っていた。