中隊長の紹介などを行う河村司令(手前)=美幌駐

【災害対処】

自治体など連携強化へ研修会|美幌駐

 【2022年12月15日(木)2面】 美幌駐(司令・河村1陸佐)は11月22日、同駐で災害対処研修会を実施した。今回で5回目。研修会は、美幌駐と隊区内2市・8町における「防災・減災対策への支援に関する協定書(平成28年8月28日締結)」に基づき、災害対処能力の向上と自治体などとの連携強化を図るのが目的。オホーツク総合振興局をはじめ、美幌駐が担任する隊区内2市・8町の防災担当者18人のほか、今年度から隊友会(美幌支部)、家族会、空自28警戒隊、帯広地本など22人の計40人が参加した。

 午前9時、駐屯地大教場で同研修会を開始。当初、河村司令の講話で隊区を担当する中隊長の紹介を実施し、引き続き顔の見える関係の構築をお願いした。

防災情報システムなど活用 連絡手段の確保など認識共有

 その後、災害派遣などで生活支援活動の一つである食事の配膳の際、原材料の食物アレルギー表示を掲示することは一義的には自治体であること、また、これまでの活動を通じて災害廃棄物の撤去などに係る役割分担などについて、環境、防衛両省で令和2年8月に「災害廃棄物の撤去等に係る連携マニュアル」を整理したこと、特定家畜伝染病指針が令和3年10月に一部改正されたことについて認識を共有した。

 最後に、各自治体などの防災担当者との顔の見える関係を引き続き実施していくことを約束して講話を終了した。

 次に6普連3科長の橋川3陸佐が、「自衛隊災害派遣の法的根拠」「これまでの災害派遣の実績」など、災害時の自衛隊の活動について説明した。

 講話終了後、自治体から要望があった連隊指揮所の展示・説明を実施した。指揮所内には、地上映像伝送装置や災害用ドローンによる録画映像でその景況の認識を共有した。

 また、指揮所活動の説明では、SIP4D(府省庁連携防災情報共有システム)、COP(陸自クローズ系クラウドシステムでの共通状況図)、クロノロジ(陸自クローズ系クラウドシステムでの行動日誌)などの各装置を用い、災害発生から災害派遣出動に至るまでの各自治体との連絡手段、派遣間の状況について説明を実施し、各防災担当者らとの認識の共有を図った。さらに、災害時に使われる野外炊具の説明も行われた。

 研修会を終えた各防災担当者らは、「災害時、速やかに情報共有ができる連絡手段の確保が必要」と所見を語り、災害発生時における自衛隊の能力についてさらに理解を深めるとともに、各自治体との連携強化を図ることができた。

【防災訓練】

コンビナート災害に備え ドローンから映像伝送など|陸自15旅団

災害用ドローンの操縦を行った

 【2022年12月15日(木)2面】 陸自15旅団(旅団長・井土川陸将補)は11月11日、うるま市で沖縄県が主催する「石油コンビナート等総合防災訓練」に参加した。

 訓練は、関係機関との連携を強化するとともに、災害対処能力の向上を図るのが目的。また、災害用ドローンによる映像を現地防災本部へ伝送するなどの確認を行った。

 訓練に参加した15高射特科連隊の藤川3陸曹は、「今回の訓練に参加し、ドローンの操縦、映像伝送の要領など、事前の準備や錬成がとても重要だと感じました」と述べた。

 15旅団は「今後も沖縄県民の皆様の安心・安全のため日々任務に邁進(まいしん)して参ります」としている。


◆関連リンク
陸上自衛隊第15旅団
https://www.mod.go.jp/gsdf/wae/15b/15b/


噴火想定し3中隊が参加|板妻駐34普連

富士山を望む会場で訓練を実施。地域住民も参加した

 【2022年12月15日(木)2面】 板妻駐34普連(連隊長・水野1陸佐)は12月4日、小山町で行われた地域防災訓練に3中隊が参加した。

 訓練は、火山の噴火を想定した内容で行われ、須走地区における避難住民の誘導、避難所となる総合文化会館まで大型車両2両で輸送した。また、現地合同調整所に連絡員(LO)を派遣し、自治体、関係機関との調整を行った。

 34普連は「今回の訓練を通じ、災害派遣における部隊行動の練度向上を図るとともに、関係機関との連携強化、地域住民の防災意識の高揚に寄与することができた」としている。


◆関連リンク
陸上自衛隊 第1師団 第34普通科連隊
https://www.mod.go.jp/gsdf/eae/1d/unit/34i.html