【2022年12月6日(火)2面】 <熊本>陸自西部方面音楽隊(隊長・志賀2陸佐)は11月3日から5日の間、オマーンの首都マスカットの国立ロイヤルオペラハウスで開催された「MILITARY MUSIC OMAN AND THE WORD」に参加した。出演部隊は、オマーン近衛軍楽隊をはじめ陸海空等軍楽隊のほか、ゲストバンドとして西部方面音楽隊とフランス外人部隊軍楽隊の2個音楽隊が参加した。

創隊初の海外演奏、両国の関係を深める

 軍楽祭は、毎年ゲストバンドを迎えて開催されており、西部方面音楽隊は令和3年にも招待があったもののコロナ禍で中止に。今年度、再度選ばれ、創隊以来初の海外演奏への参加となった。

 プログラムは、ドラゴンクエストから始まり、鬼滅の刃(紅蓮華)~荒城の月~花は咲く~メトセラⅡの単独ドリルのほか、フィナーレにも参加した。

 いずれも日本らしさ、熊本らしさを十二分に発揮する歌、振り袖、殺陣(たて)などを起用した。

 出演にあたり、4音楽隊、8音楽隊、15音楽隊の西部方面区内音楽隊と中央音楽隊の一部支援を受けて参加し、西部方面音楽隊の繰り出す演奏・演出の数々は、3回の公演で約9千人のオマーン国民の観客を魅了した。

 また、10月中旬に西部方面音楽隊に配属となった水上珠奈(みずかみ・まりな)1陸士(東京芸術大学声楽科卒業)の歌声は、ロイヤルオペラハウスの一面に広がるとともに観客の心に響き、一瞬にして大注目を集めた。

音楽で国と国の「壁」越えて

 西部方面音楽隊長の志賀2陸佐は、「オマーンと日本の外交関係樹立50周年にあたり、軍楽祭に参加できたことを光栄に思います」とした上で、「日本チームがナンバーワンという言葉もたくさんもらうことができました。音楽は、国と国同士の言葉や文化の壁を越え、『世界の共通語である』ことを改めて認識するとともに、軍楽祭への参加を通じて、オマーンと日本両国との関係をより深めることができたのを誇りに思います」と話していた。

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会場のロイヤルオペラハウス・マスカットには、多くの観客が詰めかけた

西部方面音楽隊が出演。聴衆を魅了した

気迫あふれる息の合った和太鼓演奏を披露する西部方面音楽隊

日本を象徴する和太鼓や振り袖姿で、日本の文化を伝えた

前列左からドラムメジャー西方音の氏福1曹、フランス外人部隊軍楽隊長エミールラディクス中佐、ロイヤルオペラハウス館長、西方音の水上1士、オマーン近衛軍楽隊長オワイス准将、西方音隊長の志賀2佐、旗手は中音の小林3佐

西部方面音楽隊とフランス外人部隊軍楽隊はゲストバンドとして参加。オマーン国との交流を深めた